今年も夫の友人から、棟方志功の板画(棟方志功の版画は板画と言うらしいですね)を和紙に刷ったものが貼られている、某社のカレンダーを頂きました。彼は永年この会社に勤務され退職された方で、私どもは毎年このカレンダーを頂くのを楽しみにしています。
この会社のカレンダーは、毎年棟方志功の板画が使われていて、手に入れるのが難しいと言われている程、人気のあるカレンダーです。
今年頂いたカレンダーは、いつもの年のものに較べて一サイズ大きく、一段と素晴しいです。というのは、1970年に作られ人気の高かった「大乗」を復刻したものだからです。
この「大乗」は棟方志功の代表作で、ベニス・ビエンナーレにて世界最高優秀賞を受賞した「釈迦十大弟子」の板画に、文殊・普賢の両菩薩を加え12の板画で構成されています。
カレンダーのこれらの12の板画は、棟方志功の業績の一つを表したものとしてよく知られているので、皆様どこかで目にされた方が多いのではと思います。棟方志功の作品には女神崇拝があると言われているそうですが、12枚の板画はどれも圧倒的に力強く、作者の情念を熱っぽく表現しているように思います。
このカレンダーは造りが立派なので、お座敷に掛けるのが一番ぴったりくるような気がします。毎年これを頂く頃になると一年の経つのの速さに驚くとともに、今、掛けているカレンダーの下に新しい来年のカレンダーを掛け、これから来る年へ思いをはせる、そんな時期に今年もなったんだな~という思いが致します。
「初暦 めくれば月日 流れそむ」
五十嵐 播水
今年も残り少なくなりました。一年間拙いブログにお立ち寄り下さいましてありがとうございました。今年は9月半ばに自分の不注意から、思わぬ入院となってしまいましたが、3か月半たった今、ほぼ自由に動けるようになり、気分的にだいぶ楽になって参りました。何事もない毎日がいかに大切かが身に沁みた年でもありました。
お寒い日が続いていますが、どうぞ体調にお気を付けて年末年始をお過ごし下さいませ。新しい年に又お会い致しましょう。それまでごきげんよう