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俳人杉田久女(考)、旅行記&つれづれ記、お出かけ記など。

森瑤子さんの料理本

2013年01月20日 | 読書

このブログは気の向くまま、風の吹くままの不定期更新ブログなので、普段頂くクリック数は、そんなに多くはありませんが、1月14日にUPした記事、「森 瑤子さんの本」には、これまでとは桁違いの多くのクリックを頂き、驚いています。ありがとうございました。

これは記事内容が作家、森瑤子さんに関したものだったからではないかと思います。1980年代~90年代始めにかけてのベストセラー作家、森瑤子の面目躍如との感を強く持ちました。森さんの本の読者だった私は、今でも彼女の本が手元に多くありますが、「森瑤子の料理手帖」もその一つです。
Photo

この本の
出版は森さんが亡くなられた後ですが、まだお元気だった時から企画されていた様で、彼女の達者な絵コンテなども所々に掲載されています。そして森さんの別荘があるヨロン島での彼女の日常、そこでの新鮮な素材を使ったシンプル料理、島での暮らしを楽しむ彼女の様子などが写真満載で生き生きと紹介されています。
Photo_2 <絵コンテ>

が、何といってもこの本の極めつけは、「わが愛しき男たちに捧げる食卓」という項目で、森さんの人生に豊な彩りを添えた5人の男性を彼女自身が選び、それぞれに似合いの料理を彼女が捧げるという企画です。
Photo_3

1番目にはアーネスト・ヘミングウエイへ、2番目はフランスの詩人、ギョーム・アポリネールへ、3番目は画家、アンリ・マティスへ、4番目はスペインのオペラ歌手、プラシド・ドミンゴへ、5番目はクラーク・ゲーブルへとなっています。この5人の顔ぶれで森さんの男性の好みが何となくわかりますね~(^-^)。

ヘミングウエイへの料理は洋梨のタルト、カルバドス、エスプレッソとなっています。これはデザートのような物ですが、森さんの小説に幾度となく登場するフレーズ、「二人がこれから犯すすべての過ちに乾杯!」とやりながら、ヨロンの星砂の浜でこの料理を前に、ヘミングウエイとともに過ごす至福の時間を夢見ておられたのでしょうね~、きっと。
Photo_4 <ヘミングウエイへ捧げる料理>

他の4人にもそれぞれオシャレな料理が捧げられています。そこに書かれた森さんの料理は、どれもシンプルで素材を最大限に生かしたものですが
、字数の関係でここで詳しくご紹介できないのが残念です。

この「森瑤子の料理手帖」は一応料理本になってはいますが、普通のレシピを紹介した本ではなく、森さんの小説、エッセイに随所にちりばめられている“小説的料理”(?)が多く登場し、いわば森瑤子ワールドを目に見える形にした本、といえるかもしれません。

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