宮崎駿監督作品、映画「風立ちぬ」。
「生きねば。」という副題に、私へ向けられたメッセージを感じて、公開初日のレイトショーへ。
スタジオジブリの作品は、風景の描写が見事で、いつも印象派の絵画作品を愉しむように見ています。
懐かしい昭和の街並み、目に沁みるような夏の緑‥
今作でも風景描写の美しさは際立っていて、
空に浮かぶ雲の色を、心象風景も含めて、これほどカラフルに描き込んだものはこれまでなかったかもしれません。
そして秀逸だったのが、雪が降るシーン。
アニメという枠組みだけで語るのは違う、と感じずにはいられない息を呑んでしまうほどの美しさ。
ストーリーがたとえ無かったとしても、芸術を見てるかのよう、
ヒロイン菜穂子の夏姿に、まるでモネの日傘をさす女のような佇まいや音楽を感じます。(あのひとのワルツ)
この作品には様々なモチーフがコラージュのように散りばめられている。
宮崎駿は同時代を生きた零戦の設計者「堀越二郎」と、小説家「堀辰雄」の両者を重ねて、主人公である"堀越二郎″の青春を描く。
映画のタイトルは堀辰雄の小説「風立ちぬ」から。
堀辰雄の小説の来歴が興味深い。
~ ラファエロの聖母子像を題材にしたもの(聖家族)に始まり、最後の小説が薄幸の少女を描いた「菜穂子」。
今作のタイトルになっている「風立ちぬ」という堀辰雄の小説は、ポール・ヴァレリーの詩の一節のことばに由来する。
~ ″ 風立ちぬ、いざ生きめやも″ (「海辺の墓地」)こうしてコラージュの断片を並べてみると、共通項がいくつか見えてきて、まんざら自分と無関係なハナシでもなくなってきます。
(ラファエロ) ・・・入院前にその作品にお逢いしてきた聖母子像の大家。
(紀貫之だった僕??) ・・・ 海辺の墓地
(ブロガーV3へ向けて) ・・・ 風と遊ぶ。なかでも、主要なモチーフとなっている「零戦」。
入院中に読んだ「永遠のゼロ」のモチーフでもありました。(永遠のゼロもまた映画化が予定されています。)
入院中の呟きのなかだけに置いておくのももったいないので再掲。
5月22日(水)のつぶやき/ 治験開始。(今実現されていないプリンシプルと非常に重んじられた建前といふこと)
5月23日(木)のつぶやき/ 今夜もしみじみ永遠のゼロ(残る者の心を思い、悲しみを残さなかった人たち)『分かりやすくカミングアウトされることのない心』
永遠のゼロの第9章を読みながら、分かりやすくカミングアウトされることのない心、に思いを至すことについて考えさせられました。今日のような日に、この本と向き合えてよかったと思います。『残る者の心を思い、悲しみを残さなかった人たち』
今夜もしみじみ読み返しています。
私は死なないといった宮部、部下にも死ぬなといった宮部、 真の勇気を持っていた 歌われざる英雄について。
そして、残る者の心を思い、悲しみを残さなかった人たち。
わたしは第9章のT田氏の語りの部分を忘れることができません。
あんな風に語ることはできなくとも、あんな風な精神を忘れてはいけないと思う。
特攻隊員に選ばれたからには死の宣告を受けたのと同じです。
しかし、彼らは決して私たちの前で、それを怖れるようなことを言いませんでした。むしろ明るく振舞っていました。
それが本心であるはずがありません。
彼らがそうした笑顔を見せていたのは、私たちのことを思ってなのです。
死を前にして、後に残る者たちの心を慮る ー 一体何という男たちだったのか。
新聞記者だと ー。 あんたは死にいくものが、乱れる心を押さえに押さえ、家族に向けて書いた文章の本当の心の内を読み取れないのか。
残る者の心を思いやって書いた特攻隊員たちの遺書の行間も読み取れない男をジャーナリストとは呼べない。
「死にたくない! 辛い ! 悲しい ! 」とでも書くのか。
それを読んだ両親がどれほど悲しむかわかるか。大事に育てた息子が、そんな苦しい思いをして死んでいったと知った時の悲しみはいかばかりか。
死に臨んで、せめて澄み切った心で死んでいった姿を見せたいという思いがわからんのか !
コンディションはすこぶる良いです。
しかし一方で、勝って兜の諸を締めよ、よろしく、しっかり両面を踏まえた強さというものがあると思うのです。
千葉敦子さんのこんな言葉を思い出しました。
もし治ったら、という幻想の世界に住んでいたのでは、そうならなかった時の幻滅が大き過ぎる。
現実をしっかり踏まえてこそ人間は強くなるのですからね。
カラ勇気はいずれ馬脚を露します。
がん患者はふた通りの人生設計を持たなければなりません。
Valerie - S.Winwood ( with Lyrics )
風立ちぬ 劇場予告編4分
ひこうき雲でも入道雲でない、なんだか夏らしくない空を見ながら参議院選挙の投票を済ませてきました。いや、夏らしいかな、昼間のくせに天の川みたいで。
うんうん。
山あり谷あり、こんな私でも人生いろいろあって、でもそのたびに逃げたり隠れたりしないで
正直に向き合う腹を持てたら、怖いものも少なくなりました
病だけじゃなく、どう転んでも大丈夫なようにするには、
今自分の心に響くことと一生懸命関ることかなって最近つくづく思います。
そうすると、不思議と力をくれる人やご縁が巡ってくるんです
ゴルフィーさんが生きねばと強く思えば思うほど、まわりにも、きっと勇気をくれる人や出来事が集まってきます
ところで~S.Winwood のValerie♪
S.Winwood もこの曲もめちゃ好きです。
若かりし頃コンサートも行って、一緒に行った友人に呆れられるほど、
スタンディングで歌って踊りまくりました
最近そう思うようになりました。
今日の八重の桜は会津開城だったし。。
どう転んでも怖くないのは、かなりオトコまえです、
今響くことに向き合う、というのは、なかなかに難しいことだと思います。
スティーブ ウィンウッドが好きでしたか。
ハイヤーラブが当たった頃に知りました。