Mon petit bonheur

フランスよりミックスツインズ日記

歩かない子を歩かせるには?

2017-07-16 | 4歳

【4歳0ヶ月】
我が双子は歩くのが嫌いです。「本当に山育ちかー!?」とママンが嘆くほどに、歩きません。どうしてこうなってしまったのか? 考えられる原因は・・・甘やかし?
しかし、これにはママン側にも反論があります。我が双子は歩き出すのが生後20ヶ月と遅かったせいもあり、どこへ行くにもベビーカーでした。たしょう歩けるようになった2歳児、同じチョロチョロの二人を連れて歩くなんて、育児経験の少ないママンには自殺行為でしかありませんでした。それで、限界までベビーカー…。
3歳になってから、かなり無理やり歩かせるように仕向けてきました。しかし、ダブル抱っこをせがまれて、出かけ先で泣きたくなることもシバシバでした。一にも二にも体力がないのでしょう。それで、幼稚園が一緒の日本人ファミリーは今夏、日本へ帰省するとのことで、“勝手にお留守番”を申し出て、お庭のトランポリンを拝借。毎日少しずつ運動を重ねて、基礎体力をつけさせるのが目的です。


そもそものきっかけは、先月。我が双子の初めて友達ちゃん、何と標高1600mに位置する山小屋のテントへ、家族で泊まりに出かけたというではありませんか! そのテントは透明のドーム型で、空中へ吊られているように設置され、そう、まるで自然の中で寝るような体験が出来るというシロモノ。あ~、星空を眺めながら眠りにつくなんて、何ともロマンチック。ママンは以前から目をつけていて、いつか泊まってみたいと思っていたのですが、こういうの、我が双子連れでいつになったら出来るのやら? 1時間の登山道を2時間かかったって、ご両親は苦笑いしていたけれど、いやいや、すごいよ、よくやったよ。同じ4歳児でも、初めて友達ちゃんは本当によく歩くんです。小さいころから、上のお姉ちゃんに連れられてよく歩いていました。


それで今夏の目標を立てました・・・ズバリ、「山へ行こう!」。家の子だって、歩くの嫌いでウダウダ言うけど基本、山の子、田舎の子。出来る! 君たちにだって出来るんだー!と暗示をかけ、山の勾配を上がらせるためにはまず、平坦な山道が続くブーシェの森( Bois du Bouchet )から。いや、これだって苦労したさ、ママンが。途中で歩かなくなっちゃうし…。もう、リスとかオヤツとか、色々なものに助けてもらいましたよ。
そう、歩けるはずなのに歩かない子にとった作戦とは、「モノで釣る」。


まずは、シャモニの街中から一番近いブレバン( Brévent )へ。“通勤”さながら通いましたよ。アイスクリームで釣ってさ。
ここは、幼児と遊びに行けるお手軽スポットです。シャモニの街中からケーブルで簡単に山へ上がることができ、そして、シャモニ谷一番の絶景が拝めます。


「えっ、スキーゴンドラで山へ上がっちゃえば、歩くとこないじゃん…」って? いやいや、ゴンドラ乗り場へ向かうたった300mの上り坂が地獄の難所でねえ・・・1年前の夏、双子3歳の時では、この坂が登り切れずに断念したぐらいですから。
それにしてもシャモニ、細い谷の中の村というのが、写真からお分かりいただけるでしょうか。U字溝の谷となっていて、例えるなら川底に町があるような形状をしています。だから、かなりの急坂を下りながら視線を上げると、もう向かいの山が立ちはだかっているという・・・。だからね、足腰つよくなってもらわないと!


約1週間のトレーニング(?)で、我が双子は、山を走り回るまでになりました。ママン、ガッツポーズ! ほらね、歩かない子を歩かせるにはまず、自信をつけさせること。「あなた達はもう、こーんなに歩けるんだよ!」と、少しずつ少しずつ距離をのばしていって、ここも歩いた、あそこも歩いたと経験を積ませていけば、「これは自分たちが出来ること」と認識するようになるんですね。そのモチベーションの原動力はとにかく、アイスクリームなんですけどね。毎日、山! 毎日、アイス!
昨日も、シャモニの隣市となるレズーシュ( Les Houches )へ、プラリオン( Prarion )の山を歩いてきたんです。ここも、幼児と遊びに行けるお手軽スポット、スキーゴンドラで山頂近くまで上がれば、なだらかな丘が広がっています。


数々の山小屋でアイスクリームを食べてきた結果、ここの山頂にある山小屋のアイスはホームメイドで美味しいですよー。どうせ食べるなら、こういうのが良い。
それでアイスを注文する段階になって、もう手慣れてきた息子、小屋番に「何味がいいですか?」と聞かれて、何と「グラス・マジック Glace magique (魔法のアイス)で!」と真顔で答えました・・・何だ、それ? どこで覚えた?


決して、4歳になって山へ連れ出し始めて、最初から歩いたわけではありません。これまで同様に、抱っこを何度もせがまれました。その度に、抱っこはしてあげました。ただし、歩かずにその場で100を数える間のみの、抱っこ。「抱っこ?抱っこしてあげるよー!でももう、あなた達が大きくなっちゃって抱っこしては歩けないから、100数える間だけねー」と。それが功を奏したのかは分かりませんが、確実に「疲れたー。お母ちゃん、抱っこ!」は減りました。最近、少しずつ頭を仕事モードに戻していっているのですが、ビジネスの世界でも似たようなことが言えますよね。交渉事でも一度、相手の意見を受け入れてから、自分の要望を押していくじゃないですか!


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