日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

耐震偽造発覚は氷山の一角とげすの勘ぐり

2005-11-22 10:21:50 | Weblog
マンションなどの設計・建設に必要な耐震構造計算した姉歯建設設計事務所が構造計算書を偽造していたことが発覚して大問題になっている。欠陥マンションをそれと知らずに購入した被害者への販売会社の対応が気になるところである。

マスメディアの報道のみではその偽造の手口がきわめて分かりにくい。計算には国交相が認可した耐震構造計算のソフトが使われるらしいが、たとえば震度7をクリアするにはこの10階建てで50戸規模のマンションならどの程度の太さの柱が必要だとか、また鉄筋・鉄骨のサイズや必要量などを計算させるのであろう。

発注者の云うには姉歯建設設計事務所は仕事が速かったそうである。ソフトを使ったとしてもまともに必要なデータを入力していくのであれば誰がやってもそれなりの時間はかかるはず、仕事の効率を上げるために各事務所はそれなりの工夫をそれぞれこらしているのだろうが、出来上がりまでの時間が大きく異なるとは考えにくい。スピードアップを際だたせるには一段の工夫が必要になる。偽造の手だてを開発するのがその一つの方法である。

いったん『偽計算書』を作ると決めた以上は正規のソフトに真面目に計算させる必要はない。それらしき数値を思いのままに作り出し、それをあたかも正規のソフトが計算したかのように見せかける手段を考え出せばそれで済む。

民間の『検査会社』も『偽造』を見抜けなかったことについて言い訳がましいことを云っているが、その言い訳は一顧だにする必要はない。要するに『無能』だったのである。この『無能検査会社』がその業務を行うことの認可を与えた監督官庁ともどもその責任が問われることになる。

誰しも考えることであろうが、こうした『偽造』を行ったのが全国でただ一つ姉歯建設設計事務所だけである筈がない。国交省はまずここ5年以内に建設されたマンションなどに設計・施工に問題がないのかどうか直ちに調査をして実態を明らかにすべきである。しかし該当建造物を一つ一つ調査するには大変な時間とエネルギーが必要になる。ここで『内部告発』を奨励すればいい。報奨金を出すのである。その額によるだろうが1000万円単位なら一挙に数十件は期待できるだろう。かなりの省エネになるはずである。

まずは国交省が大揺れに揺れるような気がする。

最新の画像もっと見る