日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

小沢一郎民主党代表公設第一秘書逮捕 東京地検特捜部の腕の見せ所

2009-03-04 12:22:10 | Weblog
このごろ政治ニュースに面白いものがないので、テレビのバライティ番組にもすっかりご無沙汰になっているが、久しぶりに面白そうなニュースが飛び込んできた。「小沢一郎民主党代表公設第一秘書逮捕」である。事情聴取で呼び出されて、取り調べがあって、マスメディアがいろいろと取り沙汰してそして逮捕、というのではなく、「小沢氏側団体を捜索 規正法違反の疑い 東京地検特捜部」(asahi.com 2009年3月3日17時41分)と出たかと思うと、すぐさま「民主・小沢代表の秘書逮捕 規正法違反の疑い 東京地検」(asahi.com 2009年3月3日18時31分)と一挙に逮捕だから、流れがスムースでテンポがよく、なかなか面白い。

今朝行われた記者会見での小沢氏の発言要旨も伝えられているが、私の注目する発言は次の一点に絞られる。

《私は、秘書からの報告につきましての、この政治団体が寄付をしてくれるということでございましたから、政治資金管理団体で受領することにしたということで、私は、とっても当たり前の当然の事だと解釈をしております。》(asahi.com 2009年3月4日10時34分)

政治資金規正法では「政治団体」が「政治資金管理団体」へ上限5000万円の寄付することは認められているので、西松OBが代表である「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」が確かに法的にも認められる政治団体であり、その資金の流れにうさんくさいところが一切なければ小沢氏の主張はそれなりに受け入られそうである。

問題はこの二政治団体の実体である。その政治活動の内容はどのようなものだったのだろう。年に一回でも会合を開いて政治談義でも交わしていたのなら上々であろう。また寄付を受け取る側も当然これらの政治団体の活動目的を理解していただろうし、ましてや寄付金の出所についても納得していたのであろう。

逮捕された第一公設秘書がこれらの疑念に対して少なくとも表面上は上手に説明できるかどうかである。検察側が「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」からの寄付金が、実際は西松建設から出たものであることを第一公設秘書が知りつつ受け取っていた、ということを秘書に認めさせるのは素人目には至難の業のように思える。金集めにどん欲な政治家の法の網くぐりにかけるエネルギーは、サラリーマン検察官の職業意識をはるかに凌駕するものであると私は思っているからだ。

東京地検特捜部がどのように起訴に持ち込むのか、プロとしての腕前をぜひ見せて欲しいものだ。

蛇足 asahicom.は《小沢氏は会見に先立って開かれた党役員会で、「国民や議員の皆さんに大変ご心配、ご迷惑をかけたことをおわびしたい」と陳謝した。出席者によると、小沢氏は「西松建設から献金を受けているが、法律にのっとって処理してあり、なんら問題はない。こういう形での強制捜査は前例がなく、許されない」と語ったという。 》(2009年3月4日10時15分、強調は引用者)

この強調部分がその通りだとすると、「陸山会」が法では禁じられている企業からの寄付を受けていると小沢氏自身が違法行為を認めていることになる。取材側が何の不審をも抱かなかったのだろうか。その意味でこの記事はちょっと頼りないのだが・・・。

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