日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

鼻毛を読まれないために?

2006-03-15 17:29:15 | Weblog

これまでの人生で私は自ら鼻毛の手入れをしたことがない。散髪の折に床屋さんでチョキンチョキンと切り取って貰うだけだった。普段は気にならないがヴォイストレーニングで口の開け方などを鏡でチェックするときに、鼻毛の先端が鼻穴から飛び出していると否応なしに目にとまり、鼻毛にはなくそが並んでいたりするとわがものながらエッと思ってしまう。

鼻毛がなぜあるのか、気になったので平凡社の「世界大百科事典」で調べてみた。『鼻』については一行18文字、ほぼ660行の長きにわたって説明があるが、「鼻毛は空気中の粗大な粒子をとらえるフィルターの役目を果たす」と記されているのみ。具体的に何が引っかかったのかこれまで特に覚えがないので私は鼻毛の有用性が実感できずにいる。

鼻毛の有用性はともかく、鼻毛の慣用句は男にとっていいようには使われていないのが不思議である。たとえば「大言海」には《鼻毛長し、トハ、女ニ誑カサレテアリ。鼻毛を抜く、トハ、ダシヌク。鼻毛を延ばす、トハ、女ニ迷イ溺ルル意。鼻毛を読む、鼻毛を数ふ、トハ、女色ニ迷ヒタル男ヲ、女の見ヌキテ翻弄スル意》とある。いずれにせよ鼻毛を刈り取っておけば鼻毛を読まれることはあるまい。

街歩きの途上刃物屋さんの前を通りかかってふと思い出し、店主に出して貰ったのがこの鼻毛クリッパーである。親指と人差し指で「握り」を押さえると二重になった円筒の内側の刃が回転して隙間から入り込んだ鼻毛を切り取る仕組みになっている。だから外筒の厚み分だけは毛が残ることになる。何回かクルクルさせていると綺麗に鼻毛がトリミングされた。まことに手軽である。今度、綺麗に鼻毛を刈り取って出かけたら床屋の主人がどう反応するだろうか、ちょっと楽しみである。

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