日々是好日

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『JR福知山線脱線事故』に思う その2

2005-08-05 09:51:23 | 社会・政治
非常ブレーキ操作の記録なし JR宝塚線脱線で事故調 (朝日新聞) - goo ニュース

昨日(4日)明らかにされた国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調査結果では、事故当時、快速電車は制限速度70キロのカーブに115キロ前後で進入し、約30メートル進んだところで通常のブレーキをかけた記録はあるものの、運転士が非常ブレーキをかけた記録がない、とのことである。

運転士の心身状態が正常に機能していなかったことを強く示唆する。私は事故のニュースに接してこの可能性を直感し、4月29日のブログで以下のように論じた。その部分を再録する。

《運転士になるためにはさだめし厳しい訓練で技量を磨き、ある一定のレベルに達してはじめてその資格が与えられるのであろう。とすれば、私が日常経験しているように定位置に停車させることは運転士にとって『お茶の子さいさい』であろう。だからこそ40メートルも停車位置を通り過ぎることが極めて異常な事態と私は見るのである。

JRにも『異常事態』との認識があれば、当然それ相応の対策があっただろう。

車両に異常が生じたのか、運転士に異常があったのか、それを異常事態発生現場でチェックすべきなのである。そのために少々時間がかかるとしても、これはダイヤに乱れが生じても仕方がないほどの事態なのだから。事後報告で済ませていい問題ではない。何メートル以上のオーバーランを異常とするかは専門家の判断にまかせるとして、異常事態であるとの認識の上で、車両に異常が無いとしたら運転士に問題があったのであり、その時点で直ちに乗務を停止させるぐらいの用心深さが必要である。現時点ではどのようなマニュアルで事態が処理されるようになっているのか、知りたいものである。》

この事故以降もJR、私鉄を問わずオーバーランの事例報告が後を絶たない。再度強調するが、ある限度以上のオーバーランを運転士の『異常状態』のシグナルとみて、ただちに運転士の乗務を停止させる処置を講じないといけない。

『作業・操作』に人間が関与する以上、『事故は人災』の認識を事故防止対策の大前提としなければならないと私は思う。

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