日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

藤田宜永著「鋼鉄の騎士」(下)がamazonから1日で届いたが・・・

2009-07-25 11:15:39 | 読書
「鋼鉄の騎士」が「新潮社ミステリー倶楽部」の一冊として刊行されたのは1994年というからまだ私が現役の頃である。その当時、本屋で目を通してその内容に惹かれたものの、かなりの大冊で読む時間があるようには思えなかったので買うのを控えた覚えがある。先日大阪の書店で双葉文庫の日本推理作家協会賞受賞作全集として再版されているこの本にお目にかかった。上下二巻に分かれていて、文庫本といっても一冊が750ページほどもありかさばっている。そこでとりあえず上巻だけを買い求めた。

静岡県伊東のはずれ、さる男爵がパリから連れて帰ったフランス人妻を喜ばせようと建てたスパニッシュ様式の洋館も、建造後20年も経つ間に夫人はフランス人船員と本国に駆け落ちしたし、放蕩児の男爵も昭和初期の世界大恐慌の煽りをくらって自殺してしまう。そして1932年9月、人手に渡ったこの洋館で官憲側のスパイと発覚した男が非合法活動家たちに凄惨な拷問を受けてピストルで射殺される。これがプロローグである。

主人公の青年は子爵家の次男で共産党のシンパ。しかしリンチ事件とのかかわりで心に深い傷を負い、フランス駐在武官ななった父親に伴われてパリにやってくる。1936年からの数年、ヨーロッパで繰り広げられる世界歴史の大きな転換期に、この主人公はスパイ合戦に巻き込まれる一方、たまたま観戦したグランプリレースに触発されて、プロレーサーとしての途を切り開いてゆく。多彩な登場人物の中にはもちろん主人公に関わりの深い女性も何人か出てくる。間を空けて読んでいると、登場人物がどう繋がっているのか分からなくなるので、急ピッチで読み進んでいるうちに、上巻も終わり近くなった。

下巻を買わなくちゃと思いわざわざ街に出かけたが、なんとジュンク堂を始めとして三宮あたりのどの書店にも下巻が見つからない。6月14日発行だから一ヶ月あまりで早くも売り切れ続出ということなのだろうか。大阪まで出かける元気はなかったのでamazonで注文することにした。合計金額が1500円を超えると送料が無料になるので、そのためにもう一冊新書本を注文した。発注が23日の午前8時前、すると翌24日の9時ごろに早くも配送されてきた。最速記録である。おかげで中断することなく下巻に取りかかっている。この週末、大雨が降るかも知れないので家でゆっくり楽しむことにする。



ところが、である。このamazonの特急サービスは有難かったが、一方、注文してもう五ヶ月近くなるのに、まだ届かない本があるのでこのこともついでに述べておく。以下の例をご覧いただきたい。本を一冊今年の3月6日に発注したが、待っているうちに次のようなメールが5月5日に送られてきた。

このたびは、Amazon.co.jpをご利用いただき、ありがとうございます。

2009-03-06 (注文番号:250-9078●●●-9120●●●)にご注文いただいた商品の配送予定日がまだ確定しておりません。

Kate Summerscale (著) "The Suspicions of Mr Whicher: or the Murder
at Road Hill House"
http://www.amazon.co.jp/gp/product/0747582157

継続して商品の調達に努めてまいりますが、調達不能な場合または入荷数の関係上
キャンセルをさせていただくこともございます。

そして6月30日。

このたびは、Amazon.co.jpをご利用いただき、ありがとうございます。

2009-03-06 (注文番号:250-9078●●●-9120●●●) にご注文された商品の配送予定日が確認できましたのでお知らせします。ご注文いただきました商品と配送予定日は以下のとおりです。

Kate Summerscale (著) "The Suspicions of Mr Whicher: or the Murder at Road Hill House"
配送予定日: 2009-07-13 - 2009-07-19

ところが7月17日には次のメールである。

このたびは、Amazon.co.jpをご利用いただき、ありがとうございます。

先日ご注文いただきました下記の商品につきまして、予定しておりました発送予定日に変更がございます。

Kate Summerscale (著) "The Suspicions of Mr Whicher: or the Murder
at Road Hill House"

上記商品につきましては、ご注文時にご案内しておりました発送予定日までに商品を
発送するよう努めてまいりましたが、現時点では、上記商品の確保が出来ておりません。
現時点での最新の発送予定日は下記になります。
お待たせして申し訳ありませんが、継続して商品の調達に努めてまいりますので、
商品の発送まで今しばらくお待ちくださいますようお願いいたします。

Kate Summerscale (著) "The Suspicions of Mr Whicher: or the Murder
at Road Hill House" [ハードカバー]
発送予定日: 2009-07-29 - 2009-08-02

一日と五ヶ月、このギャップは大きすぎる。システム上の欠陥があるような気がする。巨人amazonにも弁慶の泣き所か。




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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
気になっているのですが (M)
2009-10-31 03:46:12
先生、The Suspicions of Mr Whicher: or the Murder at Road Hill Houseは最終的には配本されましたでしょうか。
ちょっと気になったもので、、、。
(ところで鋼鉄の騎士のほうは分厚い一巻本で十数年前にまだ日本に居た頃に読んだ記憶があります。あれは活字にスピード感があって読ませる本でした。特に自動車好きには堪りませんね。)
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Amazonから到着 (lazybones)
2009-11-02 09:59:21
The Suspicions of Mr Whicher:の顛末を締めくくらずに失礼しました。8月9日に発送済みの知らせがあり引き続いて本も無事に届きました。それに安堵?してかまだ読んでおりません。秋の夜長に繙くつもりです。

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了解いたしました (M)
2009-11-03 15:36:17
なるほどそうでしたか。安心いたしました。御返事していただき恐縮です。
私もアマゾンやB&Nでこちらで本を注文しますが、とても早く安いのでとても驚いています。ちなみに先生が注文された本はこちらでは検索時には4ドル程でした。日本での値段は、、、。現時点での値段、精神衛生的には良くなさそうなので、やはり検索しないようにしておきます。
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信じられな~い (lazybones)
2009-11-03 16:00:42
今回発送する商品は以下のとおりです。
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数量 商品 価格 発送済み 小計
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1 The Suspicions of Mr Whicher: ¥2,365 1 ¥2,365

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これにプラス消費税を支払いました。本の裏カバーには£16.99と記されているので、まあそんなものかと思いましたが、まさか4ドルで売られていたとは・・・・。大事に時間をゆっくりかけて読むことにします。(^^;)
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その逆も真なりと(笑) (M)
2009-11-04 22:50:25
昨夜,先生のコメントのことを寝入り端に嫁さんに話したところ、「でもこっちで買う日本の本は百円が二ドル換算の世界では」と言われ、それもそうだなと丸め込まれてしまいました。(笑)
それにしても「秘密基地」風の先生の書斎、一言「羨ましい」ばかりです。私も屋根裏の改装を急がなくては、、、。
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そう言えば (lazybones)
2009-11-05 23:08:19
そう言えばその昔アメリカ在住の折、日本の雑誌をNYかLAの書店から取り寄せていましたが高くついたものでした。1ドルが360円の時代だったのですが・・・。大学図書館で日本の雑誌にお目にかかった時は感激したものです。その頃中央公論に連載の始まった塩野七生さんの「ルネッサンスの女たち」、次号が待ち遠しかったことを覚えています。
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