日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

駒大苫小牧野球部事件 高野連は『暴力』を定義できますか?

2005-08-28 08:58:55 | Weblog
駒大苫小牧の全国優勝変わらず、部長は謹慎 高野連結論 (朝日新聞) - goo ニュース

『駒大苫小牧野球部事件』も野球部部長の謹慎処分という常識的な結末になりよかった。しかし高野連の主催する高校野球の管理・運営について私のような一般人には不可解な問題が露呈したままになっている。今回は『暴力』ということを取り上げる。

今回の事件で私は《軽々しく『暴力』と云う言葉を使うな》と先ず論じた。それは何をもって『暴力』と断じるのかその定義が曖昧なまま『暴力』という言葉が勝手に一人歩きしていたからである。

今回の事件に伴い高野連会長通達が出された。その全文を掲載している朝日新聞に「暴力許す体質断とう」と大きな文字が踊っている。しかしその『通達』をよく読んでみても、高野連が何をもって『暴力』とみなしているのかさっぱり分からない。ただ『暴力』と云う言葉が動き回っているだけなのである。となれば私は『暴力』を社会に広く行き渡っている意味合いで受け取らざるを得ない。

一般社会で『暴力事件』を目撃したり身の回りで発生したときにわれわれは先ず警察に通報する。『暴力事件』は『警察沙汰』なのである。たとえばある会社で社員が上役に殴られて怪我をしたとする。これは『警察沙汰』なのである。それをこんなことが世間に洩れると会社の信用にかかわるということで『内部処理』をしたとするとこれは間違いなく『隠蔽工作』になる。

高野連は『私機関』で上の例で云う会社のようなものである。高校野球の現場で生じた『暴力事件』への対応として『警察に通報』することを加盟高校に徹底させればいいのである。ただそれだけのこと。高野連はその事後報告を受けるだけでよい。活動報告に今年は加盟校の警察沙汰が何件ありました、と記載すればそれで終わりなのである。『警察に通報』に先だってかりに高野連への報告を求めているとするなら、これこそ『隠蔽工作』に繋がる処置である。

私機関がである高野連が『暴力』『暴力事件』に口を出すことはサラサラ無用である。無意味なのである。私の住んでいる兵庫県には広域暴力団「山口組」の本拠がある。兵庫県の県警本部長が警察庁から赴任すると記者会見で抱負を問われては「暴力団山口組を壊滅に追い込む」なんていうのが恒例のようになっている。しかし山口組はますます隆盛を誇り県警本部長は次の赴任地に去っていく。警察という公権力さえいくらお題目を唱えても『暴力』を排除することはできない。高野連あたりが『暴力排除』を徹底できるはずがない。それよりも『暴力』を一度キチンと定義してみたらどうだろう。『高野連は往復ビンタ以上の行為を暴力とみなす』とでもしたらはっきりする。でもこのような定義では『何だかおかしい』とふつうの大人なら思うに違いない。

私は『暴力』を定義できない高野連の体質が今回の事件が生み出したと断定する。口を出すべきでないことに口を出すものだから余計な問題を抱え込む。繰り返す。『暴力』は『警察沙汰』なのである。高野連が口を出すべきものではない。何が『暴力』なのかも云わずに「『暴力』のない高校野球をめざして」といわれて誰が言うことを聞けますか?

最新の画像もっと見る