日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

核保有論議よりも「非核二原則」の是非を国民に問え

2006-11-14 11:17:47 | 社会・政治
もう一ヶ月前になるが、北朝鮮の核実験に対する制裁論議が持ち上がった時に、私は《北朝鮮に対する『制裁』を本気で考えているのなら、少なくとも日本本土にアメリカの核配備をしないといけない》と自分の考えを述べた。

最悪の事態として北朝鮮からの攻撃を想定した上の話であるが、このようにも述べた。

《私が首相なら直ちに日本本土への核配備をアメリカに要請する。もちろん国内での必要処置、たとえば国会での承認を得た上でのことである。日本への核攻撃を絶対に許してはならない。今こそアメリカの『核の傘』を目に見えるような形で頭上に広げて貰わなければならない。非核三原則、特に核を持ち込ませないなんて云うのは、日本がアメリカの『核の傘』の下にある現実を直視しない自己欺瞞そのものではないか。》

昨夜(11月13日)「たけしのTVタックル」を観ていたら、何人かの論客が日本への核の持ち込みを認める『非核二原則』論を持ち出していた。その根底に私の認識、すなわち《日本がアメリカの『核の傘』の下にある現実を直視しない自己欺瞞》と共通したものがある。

日本が自前で『核兵器』を保有しようとすると、それは日本を現在の北朝鮮と同じ立場に置くことになる。私は現実的であるとは思わない。

核保有論議そのものを私は排除しない。いかなる立場の人であれ、自分の信念に基づいてある事柄を論議したいのなら、公にすればよい。そのことを論議すること自体反対、という意見も含めて、お互いが意見を出し合えばいいのであって、『タブー』があってはならないと思う。

しかし今の今、中川自民党政調会長や麻生外相が持ち出した核保有論議は、行き着くところ非核三原則に抵触することは間違いないのに、その非核三原則は堅持しつつも、と恰好だけはつけている。核保有論議をするためにも非核三原則の論議が先になければならない。安倍自民党なら、非核三原則から『核の持ち込みを認めない』を外した非核二原則の是非を、来る参院選の争点にしても違和感を覚える人は少なかろう。

日本から『核の配備』を要請されたアメリカが、どのように出るのか、それもまた見物である。

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1 コメント

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Unknown (たか)
2006-11-15 15:26:34
アマルティア・センの「人間の安全保障」からの抜粋。

「国連安全保障理事会の5常任理事国は、1996年から2000年にかけての世界の武器輸出のうちの81%に関与し…」「アメリカだけでも、世界の武器総売上の50%近くのシェアがあり…」「小火器の不正取引を共同で取り締まることにたいして、アメリカが合意すら拒んだ事実は…」

少なくとも、これ以上アメリカを肥やす方向へはもっていきたくないですね。核を保有したって平和は実現しません。今頃アメリカがほくそえんでいます。
http://blog.livedoor.jp/tarotohachinosu/
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