星のひとかけ

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蓮華の回廊を抜けて二千年のタイムトラベル

2017-07-17 | アートにまつわるあれこれ
上野の不忍池へ、 蓮の花を初めて見に行きました。 

蓮の花は午前中しか開いていないと聞いたので、出来るだけ朝のうちに行こうと… それでも 今は午前4時台に日が昇りますから、 そんなに早くは行かれず、、 上野に着いた頃にはもうすっかり陽も高く…

大通りから一本向こうの 蓮池が見えた時のびっくりしたこと。。 いちめんの蓮の葉、葉、葉、、、 そこからすっと顔を出しているピンクの大きな花、、花、、そして 宝珠のような大きな蕾。。

、、前回書いたみたいな、 水の上の葉と花が浮かんでいるのは「睡蓮」なのですよね。 ボリス・ヴィアンの、 クロエの肺に咲くのも睡蓮ですよね、、 



大きな葉が 日傘のように透けて、 水面の暗さとところどころ陽を受けて輝くコントラストが美しかったです。



 
今朝の「天声人語」に蓮の花のことが載っていました。 蓮の花が開くときに音がするのか、と… (http://www.asahi.com/articles/DA3S13041154.html
そこに 石川啄木の詩の一節が載っていました。

 しづけき朝に音立てゝ
 白き蓮(はちす)の花さきぬ

、、 新聞によれば、花が咲く音はしないそうですが、 上のような大きな蕾を見たら、 ほんとうに音がするような気がしてしまいます。。 

おやゆび姫が生まれるのは、 チューリップの花でしたか? でも 蓮の蕾の中にも ちいさな小さな仙女が眠っていそうな感じですね。



…ちょっとピンぼけ。。

 ***

そのあと、、 国立博物館の常設展を見ました。 開館時刻9時半ぴったりに着いたのですが もうかなりの人が並んでいました。 外国からの方とても多し。。 人気がある場所なのですね。

お目当ては 11室の「十二神将立像」、、 このように展示の配置も動きを感じさせるもので、 外国の方たちが盛んにカメラを向けていました。 



1室にあった飛鳥仏、 如来立像 (法隆寺献納宝物 7世紀)は、 とても小さなものでしたが、 柔らかな薄い体躯の飛鳥仏で おだやかで(あぁ、やっぱり飛鳥仏はいいなぁ…)と。。 そっと手に取ってみたくなるような仏さまなのでした。


ほかにも刀剣や、 能面や、 屏風や、 弥生土器や、 いろいろと目をひくものがありましたが、 埴輪の猿さんに会えたのも嬉しかったです。 ほんと可愛らしい、、。 古墳時代の人も、 きっと猿の愛らしい姿を親しみを抱いて作ったのでしょう、、


 ***

戸外は倒れそうなほどの熱波でしたが、、 二千年の時空を閉じ込めた堅牢な建物の中は、 しずかにひんやりと、、 そしてゆっくりと、 時が流れているようでした。






またタイムトラベルに行きたいな…


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