さいなら

私が会社からの帰り道、必死に自転車をこいでいる横を１台の車が通りすぎようとしていました。
車から「さいなら」と、軽快な言葉が聞こえてきます。
顔をゆがめながら振り向くと、会社の人が追い越していくのです。
「あ～。」と、声が出てしまいました。
車にいる人は気づいていないかもしれません。

ほんと、車に乗れたら座って家まで帰ることができます。
ペーパーじゃなかったら。と、思ってしまうんです。
しかし、侮ってはいけないのです。
車を購入するお金もかなり高いし、保険もかけないといけません。
車庫代もいるし、ガソリン代も必要。
下手すると、事故って、人にけがを負わせるかもしれないのです。
それを考えると、私は駐輪代だけで済んでいます。
自転車をこぐのは大変だけど、要らないお金を考えると、「これでいいのだ。」と、思うのです。
楽するばかりではいけません。

「さいなら。」の声は、それでいいのですが、ちょっと「私も乗せてよ。」と、言いたかった。
助手席には、歩きで来ている人がドカッと座っていたのです。
その人は、本当に得な人です。
私も宝くじを当てたら車を買います。
その時は、周りにいる人に「さいなら。」と、大声で叫んでいるかも。
しかし、宝くじは当たらないんだよなぁ。