久しぶりに、「合歓の花」にお目にかかった。
ごく細い糸を立ち上げて咲く、「合歓の花」には夢がある。
出来れば特徴のある極細「糸花」の、開花直後の花の姿をクローズアップで写したかったが、手が届かぬ高さだったことと、残念ながら花時が少し過ぎていたようだ。
かつては彼方此方で「合歓の花」を見かけたが、最近見かけないのはどうしてだろうか。合歓の木は、枝葉を拡げて咲くので、昨今の土地の狭い分譲住宅では、無理なのかもしれない。
虚庵夫人の記憶に依れば、古老の言い伝えも面白い。
「合歓の花は眠っていることが多く、庭に植えればその屋の主を眠りに誘い、家業が疎かになる。合歓の木は、庭木には適さないのだ」との、古老の言い伝えだった。
このブログを書きつつ、7年前に「合歓の花」を写した記憶が、蘇えった。
当時、5歳だった孫のキャメロン君をひと夏預って、じじ・ばばは一緒によく遊んだ。
観音崎の公園に合歓の花が咲いていて、キャメロン君を抱っこして一緒に写した、
記念すべき一枚だ。
枝葉拡げ合歓の花咲く散歩道
梅雨の合い間の思わぬ出会いぞ
極細の糸花近くで写さむと
手を伸ばせども花に届かず
遠のきて合歓の花咲く姿観れば
眠気の漂う木の葉のベッドは
はからずも孫と写した合歓の花を
思い描きぬ記憶の帳に
幾百枚 孫の写真を掻き分けて
探しいだしぬ記念の一枚