「うつろ庵」は住宅街の一画に位置するが、チョット歩けば、豊かな自然に触れる ことが出来るのは有難い。 三浦半島は、山が海に迫っているので、様々な変化を 愉しむこの頃だ。
海岸は至近距離に椰子並木のプロムナードがあるが、更にチョット歩けば砂浜や岩場の波打ち際もあって、虚庵夫妻は子供たちと一緒に波と戯れて遊ぶのだ。
また山道を辿れば、緩急に富んだ坂道が待ち受けていて、じじ・ばばの健脚振りが試される。更には、様々な草木がさまざまな表情を示すので、飽きることがない。
そんな山道散歩の途上で、野笹の中に小さな灌木の紅葉を見つけた。
山道の
林を抜ければぽっかりと
明るい野笹の繁みかな
秋風うけてザワメクは
野笹に交じる様々な
草木の仲間のオシャベリか
背後の林の木々も揺れて
奏でる山の調べかな
じじばば迎える
歓喜の歌かも
枯れ初める野笹に交じり彩りを
そえる小枝に見惚れる妻かな
わぎもこのころものすそにそめぬかむ
のざさをいろどるこのはのもみじを