「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「紅白のオキザリス」

2013-12-04 00:27:12 | 和歌

 三浦半島には様々な谷戸道が散在するので、虚庵夫妻は散歩道に勝手ながら
Aコース・Bコース等と名付けて、「今日はどのコースをお散歩しますか?」と、コースの選択もお遊びの一つになっている。

 自宅の門を出たのはまだ4時前で、この「紅白のオキザリス」の前に来たときには、子供たちが元気に遊んでいた。

 じじ・ばばの散歩姿を見て、子供たちは声をあげて走って来た。
勢い余って谷戸道を飛び出しはせぬか、オキザリスの花を踏はせぬか、などと心配したが、子供たちは機敏だった。

 じじ・ばばの眼前でパッと止まって
笑い転げていた。

 子供達に手を振ってバイバイしてから、どれほど経たであろうか。 帰りには子供達の姿も声もなく、オキザリスの白花だけが外灯に浮かんでいた。




           谷戸道に足を踏み入れ程なくも

           子等の元気な声が迎えぬ


           じじ・ばばの姿を見つけて駆け寄れば

           手を揚げ声揚げ 制するじじ・ばば


           谷戸道の石垣跳び越えオキザリスを

           踏みはせぬかとハラハラなるぞも


           さよならと手を振るじじ・ばば 子供らも

           手を振り声あげ バイバイ~バイバイ~


           おなじ道 帰れば子等の 声もなく

           仄かな灯りに 浮かぶ花かも