「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「夕暮れのピラカンサ」

2013-12-18 15:28:29 | 和歌

 晩秋は日の落ちるのが早いので、虚庵夫妻の散歩も、夕暮れにかかることも
しばしばだ。そんな夕暮れの歩道で、たわわに実のなったピラカンサに出合った。

 ピラカンサの実は、良くぞ是まで密集出来たものだと感心するばかりだが、今年は殊のほか実の付が多いようだ。

 陽が落ちかかって夕闇がせまっていたので、カメラに写しても無理かなと懸念しながらシャッターを押した。案の定ピラカンサの鮮やかな色合いは捉えられなかった。
鮮やかな色合いの写真を掲載出来ぬのは残念だが、明るさだけでも見やすくしようとチューニングを試みたのが、次の写真だ。

 ご覧頂ける様に、異常とも云える程の実の密集状態だが、このピラカンサの実は、小鳥たちにとって冬の絶好の食糧なのだ。やがて小鳥たちが寄り集り、賑やかな啼き声を交わしながら啄ばむことだろう。そんな頃のピラカンサの樹の下は、啄ばんだ残渣が一杯に撒き散らされることになる。

 春の白い小花がビッシリ咲いた景色も、印象的だ。
だいぶ前になるが、「ピラカンサ」でご紹介したので、併せてお楽しみ頂きたい。




           晩秋の日暮れは早し昔から

           「つるべ落とし」と 釣瓶を知らぬ? 


           日暮れ時に紅いや増すピラカンサを

           カメラに写さむ 無理かと惑ふも 


           人の目は夕暮れ時にも紅の

           鮮やかなるを「まなこ」にとどめぬ


           鮮やかなピラカンサの実のその色を

           カメラが捉えた画像に探しぬ


           あれこれと画像の調整重ねども

           「まなこ」の色に届かぬ悔しさ