「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「函南の紅葉と黄昏」

2013-12-06 02:26:55 | 和歌

 伊豆・函南の紅葉には、目を瞠る。

 函南では、多くのお仲間と共にゴルフに興じる虚庵居士であるが、拠所無き事情で参加できないコンペが重なった。 だがお仲間は、ゴルフプレーの合い間に、函南の紅葉をカメラで写して送って下さった。


                           撮影・ご提供 後藤征一郎氏

 富士山の雄姿を背にした美しい紅葉には、息をのむ思いだ。
ボールを夢中で追いかけていると、富士の姿も紅葉も中々目に入らぬが、ほんのチョットだけ余裕があれば、それぞれのホールでこの様な素晴らしい自然の恵みを堪能出来るのだが・・・。余裕あるプレーヤーだけに与えられた、ご褒美と云えようか。


                           撮影・ご提供 後藤征一郎氏

 最近の虚庵居士のゴルフは、Hennessyのポケット瓶を携えて、酩酊とゴルフの二途を愉しんでいるが、紅葉狩りをも併せて堪能できれば、将に夢のような一日であろう。

 神様は全てをお見通しで、虚庵居士にそんな極楽気分を許せば、セッカチな男は「あっと云う間にあの世に飛んで行く」ので、「楽しみは精々二つ程度で我慢せよ」と、ご宣託なのであろう。


                           撮影・ご提供 末木隆夫氏

 お仲間は、「函南の黄昏」の情景をもカメラに収めて送って下さった。詩情のあふれる景色だ。虚庵居士ならば、早速にも腰のポッケからコニャックを取り出して、馥郁たる香りを愉しみつつ、舌に痺れる一口を「ぐびり」とやりたいところだが・・・。


                           撮影・ご提供 末木隆夫氏


           往く秋を紅葉にとどめて魅せるかな

           伊豆函南のゴルフを想いぬ


           よんどころ無き事情にて参加出来ぬ

           ゴルフの戦果は紅葉の写真ぞ


           お仲間の心の余裕を紅葉の

           写真に観るかな戦果を問わずも


           山里の紅葉を映すや夕暮れに

           たなびく雲は紅にして


           送り来ぬ写真を観つつゆく秋を

           コニャック含みて惜しむ夜かな