税理士 倉垣豊明 ブログ

東京武蔵野市(三鷹)の税理士 相続税、贈与税等資産税対策、法人・個人向け税務・会計・会社法のブログ

誘導法と棚卸法

2007-03-19 08:26:00 | 会計
おはようございます。税理士の倉垣です。

今日は、財務諸表の作成と利益計算における二つの方法、すなわち誘導法と棚卸法について書いてみました。

誘導法というのは、企業が取引を帳簿に記録し、その帳簿記録に基づき貸借対照表と損益計算書を作成し、利益を計算する方法です。
貸借対照表では、財産法つまり期首と期末の純資産の差額で利益が計算され、損益計算書では、損益法つまり当期発生の収益から費用を控除して利益が計算されます。
そして、それぞれの計算された利益は複式簿記の原理に基づき取引が記録されているため当然一致します。

これに対し、棚卸法というのは、期末に実地棚卸を行い、資産と負債の差額で純財産額を求め、期首の純財産額との差額で利益を計算する方法です。
棚卸法では、帳簿記録がないため、貸借対照表は作成できても損益計算書は作成できません。また、資産及び負債を実地棚卸によって把握するため、そこに計上されるものは、物理的に識別できるものと、法律上の債権債務に限られます。そして、資産及び負債の価額も帳簿記録がないため期末の時価となります。

今現在、企業会計で採用されている財務諸表の作成と利益計算の方法が誘導法です。

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