カーター米国防長官は5月27日、ハワイで開かれた太平洋軍司令官交代式で演説し、中国一が「領海」と主張する南シナ海の人工島への米軍機偵察飛行に反発していることに関し「勘違いしてはならない。 米国は国際法が許す限り、世界中で行動する」とけん制した。
軍用機や艦船派遣で一歩も引かない姿勢を鮮明にした。
カーター氏は「米国の未来は、アジア太平洋地域にかかっている」と述べ、オバマ政権のアジア重視戦略「リバランス」を推進する意義を強調。
米国は「安全保障の分野で今後数十年にわたり、アジア太平洋の大国であり続ける」と表明した。
その上で、南シナ海における中国の行動が、アジア太平洋地域の「安全保障の枠組みとなる国際規範」と、領有権問題で一方的な対応を避ける「地域の合意」の両面で逸脱していると批判した。
さらに「全ての争いの平和的解決と(岩礁)埋め立ての即時かつ永続的な停止」を要求。
領有権を争う地域で軍備増強を進めることにも反対する立場を明確にした。
カーター氏は、シンガポールで5月29日から開かれるアジア安全保障会議で、地域の領有権問題を外交によって解決し、航行や上空通過の自由確保の重要性を訴えることも明らかにした。
中国外務省の華副報道局長は5月28日の定例記者会見で、中国が南シナ海で進める岩礁埋め立てを力―ター米国防長官がけん制したことについて「米国が挑発的な言動を即座にゃめるよう望む」と反発した。
華氏は、南シナ海で中国と領有権を争うフィリピンなどを念頭に「一部の国が問題をあおり立て、南シナ海の混乱の源となっている」と指摘した。
米国の本気かどうか世界が注目している。
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