デンマーク政府は12月8日までに、何らかの理由で出身国に送還できない不法移民らをデンマークの離島に「島流し」にする計画を発表した。
政府は「法と秩序を守るため」と主張するが、国内外から「非人道的」との批判の声が上がっている。
ロイター通信によると、国連のバチェレ人権高等弁務官は「計画を注視する」などと述べ、重大な懸念を表明した。
離島は首都コペンハーゲンから70キロ以上南方に位置し、人はほとんど住んでいない。
本土から3キロ以上離れており、動物の伝染病などに関する研究に使用されてきた。
計画では2021年までに離島に収容施設を整備する。
収容対象は、犯罪などの理由で難民申請は却下されたが、拷問などを受ける恐れから出身国に送還できない外国人ら。
デンマークで罪を犯して服役し、国外追放の対象だが出身国が受け入れに協力しないケースも含む。
離島での生活を義務付け、出身国への送還が可能になれば、すぐに手続きを進める。
英紙デーリー・テレグラフなどによると、離島には警察が常駐。
本土と結ぶフェリーもあり島を離れることは可能だが、所在地を常に報告しなければならない。