アメリカ議会での安倍首相の演説について、韓国政府は「誠意ある謝罪がなかったことは非常に遺憾だ」と批判している。
韓国外務省の報道官は4月30日午後3時半から会見し、声明を発表した。
安倍首相の演説が「周辺国との和解をもたらす転換点になり得たにもかかわらず、そのような認識も誠意ある謝罪もなかった。 非常に遺憾だ」と批判している。
そして、「日本は植民地支配や侵略、従軍慰安婦への人権蹂躙(じゅうりん)を直視し、正しい歴史認識を持って周辺国との和解と協力の道を歩むべきだ」と述べた。
韓国の主要各紙も4月30日、安倍首相による米上下両院合同会議での演説を1面で報道、韓国側が期待していた「侵略」「植民地支配」への謝罪がなかったなどとして批判した。
中央日報は「米国に謝罪した安倍、慰安婦には言及もせず」との見出しを掲げ、「米国には最大限の礼を尽くして哀悼を表しながら、日本のために犠牲になった隣国の国民への哀悼はなかった」と非難した。
東亜日報は「歴史への謝罪を無視した安倍、米議会の拍手は免罪符にはならない」との社説を掲載、「十分な謝罪がないまま、(日本が)戦犯国家の札を外して、世界平和の責任を果たす役割を担うことに賛成できない」と主張した。
安倍首相の米議会上下両院合同会議での演説を傍聴した韓国人元慰安婦の李容洙さんは、韓国系米国人団体を通じて批判声明を出した。
「安倍首相が議会演説で慰安婦問題に言及しなかったのは、私やこの問題の存在を恐れているからだ」と指摘し「恥を知らず真実に背いてうそをついた」と述べた。
慰安婦問題に反対している日系のマイク・ホンダ下院議員も4月29日、安倍氏が慰安婦問題で謝罪せず責任を回避したとして「衝撃的で恥ずべきことだ」と非難する声明を発表した。
安倍氏が「女性の人権が侵されない世の中を実現しなければいけない」と述べたことを評価しつつも「過去の罪を認めなければ歴史は繰り返される」と指摘した。
慰安婦問題の真実を曲げたうえ、「永遠に、すべての機会において韓国への謝罪を続けろ」という韓国の姿勢は腹立たしい。
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