世界気象機関(WMO)は5月18日、2013~2021年に世界で海面が年間平均で4・5ミリが上昇し、過去最高となったと発表した。
世界的な気温上昇傾向が続いていることを受け、北極の海氷や南極の氷床などが減少したことが主要因で、海水温の上昇も続いている。
海面は2003~2012年は年開平均で2・9ミリ、1993~2002年は2・1ミリ高くなってきており、近年の上昇幅の大きさが際立ってきている。
1993年以降、海面上昇はほぼ全海域で確認されているが、日本やフィリピン、ニュージ上フンドの東方、インド洋の南西部、大西洋の南部で特に高くなっている。
海洋は二酸化炭素(C02)の年間排出量の約23%を吸収しており、大気中のC02濃度が上がるのに伴い、吸収される量も増加。
これに伴って海水の酸性度も年々高くなってきており、海洋環境への影響も懸念されている。
2021年の年間平均気温は、南米ペルー沖の海水温が下がり気温を押し下げる効果がある「ラニーニャ現象」を受け、2020年に記録した過去最高は更新しなかったが産業革命前の水準を1・11度上回っており、平均気温の上昇傾向は依然として続いている。
WMOのターラス事務局長は、年間平均気温が再び過去最高となるのは「時間の問題に過ぎない」として、地球温暖化対策の強化を訴えた。
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