Blog: Sato Site on the Web Side

「幻滅のたびに甦る期待はすべて、未来論の一章を示唆する。」(Novalis)

春のイベント

2009年03月31日 | Weblog
3/29
DENPAに行ってみた(なんと昼の二時に開始)。その後、ル・デコ近くの釣具店で、何故か蛍光色のキャップを購入。コスプレしたいという潜在意識がつい出たのか、冷静に考えると自分でも何故買ったのか分からない。早めに就寝。Aが風邪気味でうなされている。その声で突然目が覚めてしまい、何だかすごい不安な気持ちになって二時頃にテレビをひとりで見ながら、呼吸を整えていた。コスプレの「変容」ってよく考えるとちょっと怖い、子供の頃ってそういうの怖かったよねとか、そんな話を昼にしたからか。

3/30
昼に浅草へ行く。海外の旅行客は半袖姿で吾妻橋を歩いている、けれど、まだちょっと寒さが抜けたわけではない。しぶとい。4/5に迫った、gudp (grow Up! Danceプロジェクト)のCRP(クリティカル・レスポンス・プロセス)の準備のために、打ち合わせがあったのだ。ご存じない方もいると思うので説明すると、gudpとは、「自分の作品をブラッシュアップしたい」と考える振付家を昨年11月に公募し、選考されたアーティストがいろいろとワークショップや稽古を重ねながら半年後に公演を打つ、という企画。石川勇太くんと捩子ぴじんくんが選ばれた。ぼくは選考委員のひとりとしてこれに関わっている。作風は違えど今後が大いに期待できる二人。今日は、五割くらいの出来のものを見てきた。「五割」なので、わくわくとどきどきが半々。彼らの本公演(4/24,25,26)もお勧めしますが、その前、4/5にはCRPがあります(13:00-17:30@浅草アサヒアートスクエア)。これは、観客の方に作品をめぐっていろいろと作家と意見交換をしてもらうイベントです。中間発表→観客との意見交換が主要コンテンツです。入場無料。作家の制作過程に興味をお持ちの方、自分も作品を作っている作りたいと思っている方、批評やキュレーション、制作などに興味のある方には、有意義な時間になることと思います。興味のある方は、お名前、電話番号、メールアドレスを明記して、gudp@arts-npo.orgまで連絡して下さい。

その後、東京国立近代美術館で明日(3/31)からはじまる「ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ」のオープニングレセプションに。50点ほどの作品が展示されているということ、これは少なくはありません、じっくり見ようとすれば時間がかかりますよ。是非、時間に余裕のある時にいらっしゃることをお勧めします。前記しましたが、5/23の14:00には、ぼくのレクチャーがあります。60年代のダンスと美術の話をする予定です。いまのところは、「タスク」-「「見出された(ファウンド)」ムーヴメント」-「レディメイド」(アンフラマンス)-「演劇性」あたりをめぐるお話しをしようかと。
見所のたくさんある展覧会だと思いますが、昨日気になったのは、泉太郎と小林耕平の違いです。二人を比較対照するなんて、こういう機会がないとなかなか思いつかない。けれど、こうやって一カ所に集まった状態で見ると気づくのは、泉が徹底してひとりで制作するのに対して、小林作品は出演者である小林とカメラマンの二人によって制作されているという違い。あえていえば、小林が漫才的であるとすれば、泉はピン芸的で、小林の場合、カメラマンと出演者のセッションが時間を推進させているとすれば、他方、泉の場合、セッションの相手として観客の存在が不可欠になっている。泉の作品を見ていると、作家に「おいおい!」とつっこみを入れたくなる。観客との関係がダイレクトで、作品の一部になっているのだ。だからだと思うのだけれど、泉の作品は、どれもインスタレーションに工夫がある。観客の「見ること」に対して、作家がさまざま介入している。簡単には見せてくれないのだ。その点、小林の作品は、そうした工夫を必要としていない。なんちゅうところとか、見所のひとつじゃないですかねー。

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