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「幻滅のたびに甦る期待はすべて、未来論の一章を示唆する。」(Novalis)

とんねるず

2009年08月29日 | 80年代文化論(お笑い)
とんねるず『大志 だれだって成功者になれるんだ』(ニッポン放送出版 1988)
「芸の評価なんていうのは、日本ではタレントとして売れているかいないかにかかっていると思う。とりあえず売れていると、芸自体もそういう目で見てくれるんだよ。『あの人は面白いんだ』という評判が先になっちゃうわけ。そうすると大したことをやっていなくても笑っちゃうのよ。でも、誰も知らないようなやつがポンと出てきても笑えないのよ。笑える状態じゃないわけ。笑う状態というのは、ものすごく自分がいい気持ちになっていないといけないから、どこかに何かがひっかかっていると、人間は笑う状態になれない。逆に『あの人は面白い』という評判が先にあると、最初から何のこだわりもなく、身を乗り出して見てくれる。
 こういう習性を察知しないとダメだね。
 よくおれたちポジション争いだっていうんだけど、ポジションさえ取っちゃえばあとはとても楽なんだよね。『あっ、とんねるずだ!』っていうだけで笑ってくれるみたいなね。」(p. 227)

「おれたちもウケない頃があった。まわりからポロクソに言われたこともあった。でもその時の同じギャグが、いまでは大ウケになったりする。要するに、昔はおれたちもポジションがなかったから笑ってもらえなかったわけよ」(p. 228)

「実際ビジネスの世界でも、何の世界でも、はったりの本質はそれ。ないものをあるように見せてるんだからこわい。相手間違えたり、タイミング間違えたりしたらもうおしまいよ。
 だからおれたちも、ほんとにここぞという時以外は絶対に使わない。けどほんとうに勝負しなきゃならない時には、おもいきり仕掛ける。大はったりかませてやるんだ。」(pp. 239-240)


とんねるず『一気!』

とんねるず「一気!」カメラ破壊

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