マッサージや指圧などを習っていると、「体重を乗せる」という表現で指導をよく受けると思います。
身体を使うということと、体重を乗せるということは、同じ意味かと思うくらいよく使われますよね。
今回は体重を乗せるということについて、少しお話ししておきたいと思います。
例としてモデルが伏臥位になり、背中を圧迫するという場面から。
背部を圧迫するために体重を乗せるというと、2通りの方法に大別できると思います。
ひとつ目は、重心をモデルの背中の上に移動させる方法。
長所は初心者でも覚えやすく、行いやすいということ。
習い始めにはこのようなかたちで操作するよう、指導された方も多いと思います。
手を置いてその上に体重を乗せるだけなので、さほど難しくありません。
欠点はいざという時、瞬間的に力を抜くスピードが遅くなるということです。
どういうことかというと、体重を乗せることによって重心がセラピスト側からモデル側に移っていくと、セラピストの身体の支えをモデルの身体に頼ることになります。
そのため、患者さんが咳をしたり不意に動こうとして、押さえた力をすぐに抜かなければいけない時にもワンテンポ遅れてしまいます。
いったん重心を、セラピスト側に戻さなければいけないからですね。
マッサージや指圧での最も多い事故は、伏臥位で背部を圧迫することで、肋軟骨を損傷させてしまうこと。
患者さんに力が入ったときに瞬間的に力が抜けないと、そのような事故を起こすリスクが高まると予想できます。
ふたつ目は、膝を曲げて腰を落とすことで、手に力が加わるようにする方法。
このやり方だと、力を加えても重心はセラピストの側にあるので、何かあったときでも瞬間的に力を抜きやすいです。
また、重心を患者の方に移動させるわけではないので、目標とする深さを保ったまま触診したり、微妙な操作で刺激を加えやすいので、技術の精度が上がります。
短所というかちょっと難しいところは、腰を落として手に力を伝えるとき、重心はセラピストの側にあるために肘を少し曲げておく必要があります。
この時、肘は力まずにその位置(角度)をキープさせなければいけません。
この操作がすぐにできる人もいるのですが、練習が必要な方もいます。
初めは肘を伸ばして突っ張ったほうが、体を支えやすいのですね。
肘を曲げた状態でも力まず支えられるようになると、先ほどお話ししたテクニックの微調整が行いやすくなります。
前回ご紹介した、殿部の圧迫でも肘が曲がっていました。
これによって、微妙な角度調整が可能になります。
ぜひ身につけておきたい技法です。
練習するときは、はじめにひとつ目を、それができればふたつ目という感じで進めばよいでしょう。
慣れて来ると、ひとつ目とふたつ目の割合を自由に変えて、刺激を加えることができるようになります。
いちばん上の写真は、ふたつの力を組み合わせて使っています。
ふつうはごちゃまぜになっていますが、このようにいったん分類して、それぞれを練習していった方が、技術を身につけ使いこなすためには良いような気がします。
ところで、背部の圧迫などを行っているとき、肩が上がってしまっている方がいます。
これはよくない方法ですが、なぜよくないのでしょう?
考えてみてください。
答えは、以下の記事に書いています。
ひとりでできる!!ステップ式筋膜リリース練習法 その4
今回のお話しは、この記事の復習でもありました。
基本はあらゆる操作に共通して生きていますね。
身体を使うということと、体重を乗せるということは、同じ意味かと思うくらいよく使われますよね。
今回は体重を乗せるということについて、少しお話ししておきたいと思います。
例としてモデルが伏臥位になり、背中を圧迫するという場面から。
背部を圧迫するために体重を乗せるというと、2通りの方法に大別できると思います。
ひとつ目は、重心をモデルの背中の上に移動させる方法。
長所は初心者でも覚えやすく、行いやすいということ。
習い始めにはこのようなかたちで操作するよう、指導された方も多いと思います。
手を置いてその上に体重を乗せるだけなので、さほど難しくありません。
欠点はいざという時、瞬間的に力を抜くスピードが遅くなるということです。
どういうことかというと、体重を乗せることによって重心がセラピスト側からモデル側に移っていくと、セラピストの身体の支えをモデルの身体に頼ることになります。
そのため、患者さんが咳をしたり不意に動こうとして、押さえた力をすぐに抜かなければいけない時にもワンテンポ遅れてしまいます。
いったん重心を、セラピスト側に戻さなければいけないからですね。
マッサージや指圧での最も多い事故は、伏臥位で背部を圧迫することで、肋軟骨を損傷させてしまうこと。
患者さんに力が入ったときに瞬間的に力が抜けないと、そのような事故を起こすリスクが高まると予想できます。
ふたつ目は、膝を曲げて腰を落とすことで、手に力が加わるようにする方法。
このやり方だと、力を加えても重心はセラピストの側にあるので、何かあったときでも瞬間的に力を抜きやすいです。
また、重心を患者の方に移動させるわけではないので、目標とする深さを保ったまま触診したり、微妙な操作で刺激を加えやすいので、技術の精度が上がります。
短所というかちょっと難しいところは、腰を落として手に力を伝えるとき、重心はセラピストの側にあるために肘を少し曲げておく必要があります。
この時、肘は力まずにその位置(角度)をキープさせなければいけません。
この操作がすぐにできる人もいるのですが、練習が必要な方もいます。
初めは肘を伸ばして突っ張ったほうが、体を支えやすいのですね。
肘を曲げた状態でも力まず支えられるようになると、先ほどお話ししたテクニックの微調整が行いやすくなります。
前回ご紹介した、殿部の圧迫でも肘が曲がっていました。
これによって、微妙な角度調整が可能になります。
ぜひ身につけておきたい技法です。
練習するときは、はじめにひとつ目を、それができればふたつ目という感じで進めばよいでしょう。
慣れて来ると、ひとつ目とふたつ目の割合を自由に変えて、刺激を加えることができるようになります。
いちばん上の写真は、ふたつの力を組み合わせて使っています。
ふつうはごちゃまぜになっていますが、このようにいったん分類して、それぞれを練習していった方が、技術を身につけ使いこなすためには良いような気がします。
ところで、背部の圧迫などを行っているとき、肩が上がってしまっている方がいます。
これはよくない方法ですが、なぜよくないのでしょう?
考えてみてください。
答えは、以下の記事に書いています。
ひとりでできる!!ステップ式筋膜リリース練習法 その4
今回のお話しは、この記事の復習でもありました。
基本はあらゆる操作に共通して生きていますね。
まさにイメージして書きました
肩の痛みはどうですか?
滋賀でぶちかましてきてくださいね