ENEOSとPreferred Networksの共同出資により、今年6月に設立したPreferred Computational Chemistry(PFCC)は6日、新物質開発・材料探索を高速化する汎用原子レベルシミュレータ「Matlantis」(マトランティス)の提供を開始すると発表した。Matlantisは、原子スケールで材料の挙動を再現し、大規模な材料探索を行うことのできる汎用原子レベルシミュレータで、従来の物理シミュレータに深層学習モデルを組み込むことにより、計算スピードを従来の数万倍に高速化するとともに、領域を限定しない様々な物質への適用が可能になるとしている。
例えば、Matlantisの分析結果で得られた分子の用途については、自動車の排ガス触媒や水素のキャリアとなるアンモニア、燃料電池車や電気自動車の電極などが想定されるという。排ガス触媒にロジウムが使用されるが、1gで10万円以上することもあるなど、価格高騰時には車両全体の価格に響くような元素の代わりに、パラジウムやロテニウムなどで代替するようなことも考えられ、こうしたシミュレーションにMatlantisが活用できるとしている。このほか、製油所で研究が進められているペトロリオミクス(原油などを構成する分子構造と組成を分析し、その結果をもとに石油精製プロセスの革新的な効率化を実現するための基盤技術)にも応用が可能だという。
石油通信社
例えば、Matlantisの分析結果で得られた分子の用途については、自動車の排ガス触媒や水素のキャリアとなるアンモニア、燃料電池車や電気自動車の電極などが想定されるという。排ガス触媒にロジウムが使用されるが、1gで10万円以上することもあるなど、価格高騰時には車両全体の価格に響くような元素の代わりに、パラジウムやロテニウムなどで代替するようなことも考えられ、こうしたシミュレーションにMatlantisが活用できるとしている。このほか、製油所で研究が進められているペトロリオミクス(原油などを構成する分子構造と組成を分析し、その結果をもとに石油精製プロセスの革新的な効率化を実現するための基盤技術)にも応用が可能だという。
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