このほど就任した梶山弘志経済産業相は29日、石油専門紙などによるインタビューで「中東地域の緊張が高まっているが、世界のエネルギー供給を支える重要な地域のひとつであり、高い関心を持って状況を見守っている。石油だけでなく、LNGの利用拡大や再生可能エネルギーの普及拡大といったエネルギー源の多様化もこれから進めていかなければならないと思う。中東から石油の供給を受けてきたことで、我が国はここまで成長することができたが、これからは(石油依存度や中東依存度が)偏らないようなエネルギーの多様化と地域の多様化というものも考えていかなければならない。これが結果としてエネルギーの安定的かつ低廉な供給を確保にもつながる」との認識を示し、「我々は東日本大震災をふまえて様々な対策を進めており、石油業界も同様に対策に取り組んでいると思う。特にSSは住民拠点SSなどに非常用電源を設置するなど強靭化を進めており、それに対する支援も行っている。(可搬性に優れ、多くの場所で利用できるなどの)石油の重要性はいうまでもないが、これまでの災害の直後にはSSに長蛇の列が出来た。そういうことがないように日々の情報提供とともに(平時においてもガソリン満タンなど自衛的な備蓄を心掛ける)啓蒙を進めていかなければならない。地域の公共性という点でSSは非常に重要な拠点だ。自治体や地域住民の意見に耳を傾けながら、支援を行っていきたい」と強調した。
石油通信社
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