外出自粛で大型連休中のマイカー需要蒸発 高速SS販売、ガソリン▲83％、軽油10％増

高速道路会社3社（東日本・中日本・西日本）のサービスエリア・パーキングエリアにあるサービスステーション（SS）216ヵ所（前年同期215ヵ所）のゴールデンウィーク期間中＝4月25日（土）～5月6日（水）の燃料油販売実績によると、ガソリンは5081klで前年の同一曜日（4月27日～5月8日）に比べ、▲83.2％と前年を大きく下回っている。
今年のゴールデンウィークは、土曜日を含め5連休だったが、前後で休みを取れば9～12連休も可能な暦となっていたため、帰省や行楽など前年並みのマイカー需要が期待されていた。ところが新型コロナウイルスの感染拡大により4月7日に緊急事態宣言が東京、大阪、福岡など7都府県に対し5月6日まで発令され、その後全国に拡大。対象期間がゴールデンウィークと重なっていたため、ほとんどの人が外出を自粛し、連休中は高速道路で交通集中による目立った渋滞がなく、死亡事故も発生しないなど、通行量が著しく減少した。国土交通省の集計では、本四連絡橋を含めた高速道路の交通量は前年比▲69.5％だった。

石油通信社

新型コロナ、22年度まで影響長引く想定も 出光興産・木藤社長、中計修正作業進める

出光興産の木藤俊一社長は26日の決算発表記者会見で新型コロナウイルスによる石油需要・原油価格への影響や、生産体制の見通し、2019年度業績と20年度見通しをふまえた連結中期経営計画（20～22年度）の見直しについて言及した。燃料油の需要見通しについては、「新型コロナが20年度で収束するベースケース、21年度まで長引くリスクケースのほか、22年度まで影響する最悪のケースを想定している」と説明した。

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元売SSの減少ペース鈍化、セルフは拡大 3月末現在2万2671ヵ所／セルフ8278ヵ所

本紙調べによる2020年3月末現在の石油元売会社別SS数がまとまった。
SS総数の合計は、2万2671ヵ所（前年同月比338ヵ所減）に減少しているが、近年は3ヵ月毎の集計で1年に500ヵ所を超えるペースで減少。18年3月は1年間で600ヵ所減少していたが、元売再編がひと段落しマージン環境が改善したことで減少ペースは鈍化しつつある。災害時対応や地域のコミュニティインフラとしてのしてのSSの価値が見直されていることも減少が鈍化している要因のひとつとみられる。
セルフSS数は、合計8278ヵ所（210ヵ所増）に増加。近年は1年間に100ヵ所未満のペースで増加していたが、19年3月は100ヵ所を超える増加ペースとなり、19年3月時点では200ヵ所を超えるなど、経営効率化と労働力不足を反映した傾向がみられる。

石油通信社

ガソリンは緊急事態宣言解除でやや回復 5月中旬の販売動向、灯油は大幅に増加

本紙推計による石油元売各社の5月中旬（20日現在）の販売動向によると、ガソリンは前年同期比74.2％と政府の緊急事態宣言による外出自粛の影響が続いているものの、上旬時点に比べやや回復基調にある。これをオールジャパンのガソリン販売量として推計すると、191万7千klとなる。5月中旬のガソリン販売は、ゴールデンウィークの需要が蒸発した影響が尾を引いているものの、14日には首都圏・関西圏・北海道を除く39県で宣言が解除され、こうした地域では経済活動が一部再開し、ガソリン需要にも久々に追い風が吹いた。

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「サステイナブルな石油」の実現目指す 石油連盟・杉森新会長、安定供給に尽力

石油連盟は、22日の理事会で新たな会長に杉森務JXTGホールディングス社長を選出した。杉森新会長は、①エネルギー政策における石油の重要性②石油製品供給体制の強化③気候変動問題④製油所の国際競争力強化⑤石油関連税制の5点に重点を置き活動すると表明し、「サステイナブルな石油の実現に繋げていきたい」と意気込みを語った。

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