対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

新刊棋書情報「キミオのおもろい詰碁道場」

2008-06-10 05:55:15 | 棋書
「アンタ誰?

日本棋院からの新刊、「キミオのおもろい詰碁道場」の第一感。
キミオ先生の絵が似てなさ過ぎて、一瞬若き日の趙治勲プロかと思いましたよ。
それはともあれ、山田規三生プロの新しい詰碁集の登場である。
構成は中村智佳子。

第1章「すぐに役立つ実戦詰碁」は詰碁ではなく、実戦死活。
隅の板六から始まる死活のイロハを、梅ちゃんという小学生と学ぶ。
全17題は当然、キミオ先生のオリジナルではない。
対象は級位者向けか。

第2章「手筋の玉手箱」からやや、キミオ色が強くなる。
レベル的には初段から、棋苑図書の「高速攻めの詰碁」クラスの問題が並ぶ。
「碁ワールド」の講座でいうと、「ホップ」「ステップ」クラスだろうか?
解答は4図程度。
各問題の下にはキミオ先生の生い立ちなどを綴った、ミニコラムがついて全50題。
こちらも全部が、キミオ先生の詰碁というわけではないと思うが…。

第3章「ミステリー詰碁」全20題から、いよいよキミオワールド全開といった感じになる。
棋苑図書「三段突破の詰碁」の難しい方や、「碁ワールド」講座の「ジャンプ」
「デフィカルトな問題」「キミオの挑戦詰碁」「キミオの最終詰碁問題」
といったレベルの歯ごたえのある問題が登場。
解答図も3ページ、12図を用いて詳解している。
またミニコラムは、プロ棋士とのエピソードの紹介。

狙いとしては詰碁嫌いの初~三段クラスが、第1章から学んで
第3章のハードな詰碁まで解けるようになるということだろうが、
やや間口を広げすぎたきらいがある。
第1章を除くと全部で60【訂正:70ですね(汗)】題という問題数は、率直にいって少ないだろう。
ただエピソードや解説など、文字数は結構あるので、
それをあまり感じさせない工夫はされているといえる。

好きなキミオ先生の本だけに評価が難しいが、正直にいえばいかにも
『碁ワールド』講座の好評を受けて出しました」
という感じで、もう一つだった。
解答の一部(失敗図)が、問題の下にはみ出しているのも好みでない。
ちょっと微妙だ。