宮崎正弘『あの人の死にかた 死ぬことは生きることである』(ビジネス社)Amazon予約募集開始!https://www.amazon.co.jp/dp/4828427562/この人たちはいかに生きて、いかに戦い、そしていかに死んだか。戦後の日本人の価値観が「生命尊重」一辺倒となって、「人生いかに生きるべきか」は大いに語られても「人生いかに死ぬべきか」は語られない。
人生いかに生きるべきかではなく . . . 本文を読む
■1.あちこちに夫婦別姓派が隠したい不都合な真実が
『夫婦別姓─家族と多様性の各国事情』という本で、姓に関する各国事情を現地で暮らしている日本人が詳しく報告していると知って、早速読んでみました。その内容は以下にご紹介しますが、この本の趣旨は、あとがきの次の一節に明らかにされています。
(JOG注: 夫婦同姓の)最後の一国となってしまったからには、各国の経験や好例から学ばない手はない。[栗田、p . . . 本文を読む
2024年11月4日「黄文雄先生を偲ぶ会」のご案内
台湾独立建国運動の闘士にして歴史の真実を訴え続けた思想家、台湾独立建国聯盟日本本部 黄文雄・元委員長は7月21日にこの世を離れました、85歳でした。
このたび私たちは「黄文雄先生を偲ぶ会」を行い、皆様と共に黄先生の逝去を受け止め、進むべき方向を見極めて、あらためて歩き始めたいと思います。 ときを共に過ごし、黄先生への思いを捧げましょう。
台 . . . 本文を読む
■1.神社は「願う」場所ではなく「祈る」場所
お正月に神社に初詣に行った人も多いと思うが、何をお祈りしただろうか。筆者は昔から神社で個人的なお願いをするのは、よくないのではないかと考えていた。
たとえばたまにしか合わない相手が、あなたに会うたびに「あれをしてください」「これを頼みます」とお願いするばかりだったら、神様だって「いい加減にしてくれよ」と思うだろう。
それよりは会うたびに「お陰様で . . . 本文を読む
■1.聖徳太子は仏教の言葉で日本古来の思想を語った
「当時権力をにぎっていた蘇我氏や聖徳太子が、新しい政治体制をつくろうとする中で仏教の受容を進めた」というのが、山川出版社の『中学歴史 日本と世界』(R4発行)の記述です。
これはこれで間違いではありませんが、国際日本文化研究センター名誉教授・梅原猛氏の3500枚もの大作『聖徳太子』を読むと、歴史の表面をさっと撫でただけの皮相な説明であると感じ . . . 本文を読む
重要な7世紀の思想、精神の問題をお話ししたいと思います。聖徳太子がなぜ聖徳なのか、聖なる、あるいは徳が高い人なのかということです。
『十七条憲法』を彼が作ったことは皆さんもご存知だと思います。第一条に有名な「和を貴べ」という言葉を使っています。
現代というのは弁証法、対立を作り出す。これは西洋からきた論理です。否定、肯定を組み合わせ、議論をするということが近代以降の議論の方法、考え方です。
. . . 本文を読む
■1.「利根川の東遷」「淀川の西遷」利根川は群馬県から東に流れ、銚子のあたりで太平洋に注ぎます。しかし、江戸時代以前は、江戸湾(東京湾)に流れ込んでおり、ひとたび洪水を起こすと頻繁に水路が変わり、流域は度重なる水害に襲われていました。これでは安心して住むこともできず、田畑の耕作もできません。そこで江戸時代初期に60年もかけて現在の水路に変更されたのです。この「利根川東遷事業」によって、江戸市中も安 . . . 本文を読む
若狭三方縄文博物館で展示されているユリ遺跡の丸木舟https://www.town.fukui-wakasa.lg.jp/soshiki/wakasamikatajomonhakubutsukan/gyomuannai/955.html■1.縄文人は元祖「国際派日本人」!?
澤田健一氏の『古代文明と縄文人』という著書から、内容をご紹介しますが、澤田氏は「はじめに」で、こう慎重な前置きを述べていま . . . 本文を読む
■1.聖徳太子が直面した国家的危機
まず、当時の危機とは、以下のようなものでした。
(1)豪族間の争いによる国内の混乱
当時の日本は国家と言っても、豪族の連合国家でした。その中で天皇家の力が衰え、蘇我氏や物部氏などの有力豪族が権勢を伸ばし、互いに勢力争いをしていました。それにより国政が非常に乱れました。
(2)仏教導入か、否かの対立
大陸の先進文明として仏教を受容 . . . 本文を読む
■1.聖徳太子は仏教の言葉で日本古来の思想を語った
「当時権力をにぎっていた蘇我氏や聖徳太子が、新しい政治体制をつくろうとする中で仏教の受容を進めた」というのが、山川出版社の『中学歴史 日本と世界』(R4発行)の記述です。
これはこれで間違いではありませんが、国際日本文化研究センター名誉教授・梅原猛氏の3500枚もの大作『聖徳太子』を読むと、歴史の表面をさっと撫でただけの皮相な説明であると感じ . . . 本文を読む
2022.9/19
三菱重工が公開した核融合実験炉ITER用の世界最大級となるトロイダル磁場コイル初号機(手前)=。2020年1月、兵庫県明石市
たゆまぬ技術開発により、太陽のエネルギーを再現する「核融合」は今や夢物語などではなく、手の届く技術になった。設計、材料、制御などの主要な課題はすでに解決の見通しが立っている。
いま国際協力で、「核融合実験炉(ITER=イーター)」の建設がフランスで . . . 本文を読む
私は、日本文化の根底は神道の自然信仰にあると考えています。「やまとごころ」とよんでいるのですが、端的にいえば、神道が人々の生き方や道徳をまとめているといってもいいと思うのです。それは、自然の豊かさ、温和については、自然に任せればいいという思想です。自然を何とか工作しようとか、撃退しようなどということは考えず、自然の持つ力の大きさを考えざるを得ない、学ばざるを得ないということがあるわけです。これは、 . . . 本文を読む
■1.「自然と共生してきた日本文化の原点、日本人の原像」
2021年、「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界遺産に登録されました。
当時、産経新聞は評価されたポイントをこう紹介しています。
なかでも評価されたのは縄文文化の高い独自性である。世界では、農耕・牧畜が始まって、移動生活から定住生活に移ることが多い。
ところが日本では、稲作が伝わる前に縄文人は狩猟や採集生活をしながら定住していた。豊 . . . 本文を読む
■1.「おもてなし」と「サービス」の違い
山村明義氏の近著『日本人はなぜ外国人に「神道」を説明できないのか』[3]で、日本のおもてなしと欧米のサービスとの違いをこう述べている。
欧米のキリスト教社会の「サービス」は、「私」と「あなた」、つまり個人と個人の関係をハッキリさせた上での「行為」です。 一方、「おもてなし」は、「私」が「あなた」に「成りかわる」ことによって相手への好意を表す日本独自の「 . . . 本文を読む
琵琶湖から見た比叡山
■1.奈良の大仏は、生きとし生けるものすべてを救うため
昨年、奈良の大仏を参拝した時のことです。巨大な大仏のまさに「お膝元」に聖武天皇の大仏造立の詔(みことのり)が掲示されており、その中に、心惹かれる言葉がありました。原文と現代語を掲げると次のようになります。
誠に三宝の威霊に頼り、乾坤(けんこん)相泰(あいやすら)かに万代の福業を修めて動植咸(ことごと)く栄えんことを . . . 本文を読む