連邦予算からの支出は4300億ドルを超えると予想されていた。
2022年8月にバイデン大統領は敗色濃かった中間選挙の逆転を狙って学生ローンの減免を発表した。凡そ3100万人を対象に返済すべきローンの1万ドルから2万ドルの範囲で免除し、救済するというもので、裨益する債務者は喜びの声を上げた。
この救済策発表で、民主党は惨敗を免れ、上院はかろうじて過半と守った。
同年11月にこの計画は停止され、最高裁判所がこのプログラムを覆した。
その前に所得調査を申請した人たちは納税申告書のほんの一部だけの提出で済ませていたが、当局は「承認」として扱った。その後の教育省幹部への聞き取り調査では、不正リスク管理の欠陥がさらに明らかになっていた。
2023年11月16日、ビル・キャシディ上院議員(共和党、ルイジアナ州)とランド・ポール上院議員(共和党、ケンタッキー州)は痛烈に非難した。
「私たちは、公共の安全のため、または法律で義務付けられているように、機密性の高い情報を保護することが不可欠であることを理解しています。しかし、当惑や複雑さを回避するためだけに情報を恣意的に遮蔽することは、アメリカ国民の透明性を損なうものです」と上院議員らは共同声明で主張した。
ふたりの上院議員は書簡で「恥ずかしい、あるいは説明が難しいという理由で、行政府は国民に資料を隠すためだけに自らの指定を不必要に適用すべきではない」としバイデン政権と対立してきた。
根底にあるのは不公平、ローンを返済した人と返済しない人との扱いに公正をかくことが正しいか、どうかである。