(国際派日本人養成講座より転載)
■1.「良い動機が必ずしも良い結果を生まない」
東京書籍版(東書版)中学歴史教科書は、「ロシア革命」にまるまる2頁を割いて、ずいぶんと意気込んだ記述をしている。冒頭からして、こんな書き出しである。
【ロシア革命】 社会主義は、資本主義がもたらした社会問題を解決しようとして生まれた思想でしたが、国境をこえた労働者の団結と理想社会を目指す運動になって、各国に広が . . . 本文を読む
国際派日本人養成講座より転載
■1.「植民地」かどうか
東京書籍(東書)版中学歴史教科書の韓国併合に関する項では、一頁足らずのスペースに、「植民地」という言葉が4回も出てくる。まず項のタイトルからして「韓国の植民地化」である。その後も、
・日露戦争の最中から、韓国は、日本による植民地化の圧力にされされていました。
・また強い権限を持つ朝鮮総督府を設置して,武力で民衆の抵抗をおさえ,植民地支 . . . 本文を読む
産経ニュース【阿比留瑠比の極言御免】
2017.7.28
産経新聞の27日付朝刊政治面に掲載されているインタビュー記事で、森喜朗元首相がこう述べていた。
「安倍晋三首相への逆風が厳しいね。僕が首相だったときもそうだったけどマスコミの印象操作は相変わらずひどいな。最初から結論を決めて『安倍が悪い、安倍が悪い』と連日やられたら、そりゃ支持率も下がるよ」
筆者は森内閣当時も首相官邸担当だったので、 . . . 本文を読む
「岡田英弘の歴史学を語る-日本人による新しい世界史の誕生」
第137回東アジア歴史文化研究会 新宿常円寺 2017年7月27日
東洋史家・東京大学教養学部講師 宮脇淳子
1.岡田英弘(1931.1.24~2017.5.25)の生い立ち
1931(昭和6)年東京の本郷曙町(あけぼのちょう)(今は文京区本駒込一丁目)に生まれる。父方の曾祖父は阿波(あわ)の蜂須賀(はちすか)藩に仕えていた儒者で . . . 本文を読む
麻のように乱れ、混乱、カオス。収拾がつかない中東情勢 トルコがNATOから離脱する動き、イランはロシアと組んで快哉
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中東混乱の表層的な原因はシリア、そしてシリア難民がEU諸国にあふれ出したことによる治安の悪化、テロリズムの跳梁跋扈にあるが、地下水脈では中東の覇権をめぐるサウジ、イラン、そしてトルコのヘゲモニー争いであ . . . 本文を読む
韓国で、親北朝鮮の文在寅(ムンジェイン)政権が登場した。
それでも、わが大使館とプサンの総領事館の前に設置された慰安婦像が、撤去されることはない。
やれやれ、日韓関係は144年も全く変わっていないのだ。
明治6年に、朝鮮政府が日本の唯一つの外交公館として、釜山(プサン)にあった倭館の前に、日本を「罵詈譫謗(ばりせんぼう)」(罵る言葉)を連ねた、漢文で数千字にのぼる告示文を掲示した。
内容 . . . 本文を読む
待望のフーバー大統領回想録『裏切られた自由』(草思社)の邦訳板刊行が始まった。
同時にこの本を詳細に解説する渡邊惣樹『誰が第2次世界大戦を起こしたのか』(同)も出版され、戦後の歴史解釈が根底的にひっくりかえる。
ガリレオが、コペルニクスが、あるいはダーウィンがそうであったように、世の中の通説を転覆させ、真実をのべることは勇気を必要とする。アメリカ人が単純に信じ込む「米国=正義」に対して、その . . . 本文を読む
7月27日、「岡田英弘の歴史学を語る-日本人による新しい世界史の誕生」のテーマで宮脇淳子女史に語っていただきます。
「清朝は中国ではない」「モンゴル帝国から世界史は始まる」など、中国に対して斬新な言葉で常識を根底から問い直してきた岡田英弘氏ですが、一昨年、中国共産党政治局常務委員で、習近平国家主席の側近中の側近、王岐山が故青木昌彦氏やフランシス・フクヤマ氏、外国人記者らの前で「日本に岡田英弘とい . . . 本文を読む
これまで多くの首脳会議の集合写真を見てきたが、アメリカの大統領が端に立っている場面は思い出せない。その意味でドイツ・ハンブルクで7月7日から開かれた主要20か国・地域首脳会議(G20サミット)の集合写真は印象的である。
前列ほぼ中央にアンゲラ・メルケル独首相が立ち、その左に中国の習近平主席、さらに左にロシアのウラジーミル・プーチン大統領が立った。ドナルド・トランプ米大統領は前列の端から2人目、中 . . . 本文を読む
安易な妥協は保守票まで失う
安倍は改憲より解散時期が重要
この戦いは保守対革新のデスマッチととらえるべきだろう。安倍一強政権と左翼メディアを率いる朝日との戦いである。
根底には左傾化メディアが秘密保護法、安保法制、テロ防止法と連続して敗北した“遺恨試合”がある。加計問題の力を借りて保守本命の安倍政権を揺さぶる戦術とみるべきだろう。
これを自民党反安倍の「輩」は気付いていない。自民党はふん . . . 本文を読む
2017.7.15
日米両国ともメディアの暴走が止まらない。日本では安倍晋三首相を、米国ではドナルド・トランプ大統領を、その地位から引きずり下ろそうと試みる、目に余る報道が連日行われているように感じる。
米国の場合、トランプ氏が自ら先頭に立ち、CNNなどのメディアに「お前らはフェイクニュースだ!」と発言するなど、全面戦争状態である。そして恐らく、日本の報道しか見ない人には真逆の印象だろうが、こ . . . 本文を読む
郭文貴の暗殺、強制送還は無理と分かって
中国は法廷戦、宣伝戦をアメリカで仕掛けた
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ノーベル賞受賞の劉暁波が病死して、世界は悲しみに沈んでいるが、中国国内ではネットでの意見が削除され、胡耀邦死去直後に起きた民主化運動の組織化はおきそうにない。未然にそれを防ぐために、劉暁波を刑務所から出して一流病院に入院させ、病室を . . . 本文を読む
「ユネスコ制度改革への日本の働きかけ 方法正しくても実を結ぶかは不透明だ」
「朝日新聞」が6月24日、「ユネスコ『世界の記憶』『政治案件』一部除外へ」という記事を報じた。
ユネスコ「世界遺産」の登録小委員会が、拓殖大学客員教授の藤岡信勝氏らが申請した「中国大陸における通州事件とチベット人虐殺」に関する資料は「政治的」だとの理由で申請から除外する旨を、通知してきたという。他方、日中韓の団体が申請 . . . 本文を読む
第137回東アジア歴史文化研究会のご案内
この度の研究会は、東洋史家・東京大学教養学部講師、宮脇淳子女史に「岡田英弘の歴史学を語る-日本人による新しい世界史の誕生」のテーマで語っていただきます。今年5月25日、東京外国語大学名誉教授、岡田英弘氏が逝去されました。岡田氏は、二十六歳で日本学士院賞を受賞したあと、「歴史とは何か」をテーマに、学閥によらない独自の道を切り拓き、歴史学に新しい金字塔を打ち . . . 本文を読む