太陽が月に隠されてリングのように輝いて見える「金環日食」が、午前7時半ごろ、九州南部から東北南部までの太平洋側の広い範囲で起きた。
東京(島しょ部除く)では173年ぶり、大阪では282年ぶり、名古屋では932年ぶり、日本全体では87年に沖縄で観測されて以来25年ぶりとなった。東京では午前7時32分から約5分間、雲の切れ間から細いリング状になった太陽が姿を見せた。次回の金環日食は、18年後の2030年6月1日に北海道地域で見られる。
東京での金冠日食が見られた時間は丁度通勤時間と重なった。自分も自宅を通常出発するのが7時15分、直前までニュースで状況は把握していたものの、観測用めがねは購入していなかった。自宅を出て約10分後、空が暗くなり始めたので「その時」が近いことが判った。
それでもこちらは肉眼で見る訳には行かず、しかも観測用めがねは無いので太陽を観ても輝いているだけでよく分からず。
07:30頃、駅に着いたら駅前では観測用めがねを片手に空を観ているひとが多かった。そして驚いたことに、電車に飛び乗ると何故だか列車内は空いていて「あれっ?」どうしたのかな?何だか不思議な感覚でした。
金冠日食とは、太陽、月、地球が一直線に並んだ時に起きる。月は約1カ月かけて地球のまわりを回っていて、その軌道はわずかに(楕円だえんを描いている。月が地球に近い位置にあって太陽の姿を完全に隠すと「皆既日食」となり、遠い位置にあるために太陽の輪郭が隠れないと「金環日食」となる。日食はおよそ年に2回、地球上のどこかで起きているが、金環や皆既となって見える地域はごく狭く、観測のチャンスはめったに巡ってこない。
今回は日本だけでは無く中国の一部や台湾から日本を経てアメリカの一部で終わり。尚、英語では「An Annular Eclipse Of The Sun」で、Eclipseは日食や月食などを表現する際に使われる単語で「かげり」を意味する単語ですね。