12-41.キラー・エリート
■原題:Killer Elite
■製作年・国:2011年、オーストラリア
■上映時間:117分
■字幕:種市譲二
■観賞日:5月19日、新宿バルト9(新宿三丁目)
□監督:ゲイリー・マッケンドリー
◆ジェイソン・ステイサム(ダニー)
◆クライヴ・オーウェン(スパイク)
◆ロバート・デ・ニーロ(ハンター)
◆ドミニク・パーセル(デイヴィス)
◆エイデン・ヤング(マイヤー)
◆イヴォンヌ・ストラホフスキー(アン)
◆ベン・メンデルソーン(マーティン)
【この映画について】
ジェイソン・ステイサム、クライヴ・オーウェン、オスカー俳優ロバート・デ・ニーロという3人の実力派俳優が豪華共演を果たしたアクション・サスペンス。
エベレスト登頂に成功したこともある元SAS(英国特殊部隊)隊員のベストセラー小説を基に、すご腕の殺し屋が世界をまたに掛けた死闘を繰り広げる。激しいカーチェイスや銃撃戦はもちろんのこと、主演のジェイソンが挑むビルからのジャンプなど、CGを使用しない本格アクションの数々に息をのむ。(この項、シネマトゥデイより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
1980年、メキシコ。極秘ミッションに駆り出された殺し屋のダニーは、師匠でもあり良き相棒でもあるハンターとともに、いつものように厳重な警戒を潜り抜け、リムジン内の標的を暗殺。しかし、同乗していた目撃者である10歳の少年に向かって引き金を引くことがどうしてもできなかった。
自身の限界を悟ったダニーは、危険な稼業から足を洗う。1年後、オーストラリアの農場で恋人と静かに暮らしていたダニーの元に、ハンターのポラロイド写真が届く。ハンターは“SASの精鋭を事故に見せかけて殺せ”という危険な仕事に失敗し、捕虜となっていた。
ダニーはやむを得ず、ハンターが遂行するはずだったこの不可能なミッションを継ぐため、仲間たちを招集。だが、元SASの隊員スパイクは彼らの不穏な動きを敏感に察知していた。その背後には“フェザー・メン”と呼ばれる謎の組織の存在があり、ダニーへの包囲網は確実に狭まっていく。そして、影で暗躍する謎の“エージェント”の存在。敵の予期せぬ奇襲。徐々に動きが制限される困難な状況下、ダニーは決死の行動に出るが、その先には予想もしなかった事実が存在していた……。
ここ最近、ジェイソン・ステイサム出演作は欠かさず観ているのだが、今回はクライヴ・オーウェンとロバート・デ・ニーロとの「共演」という立場上、彼が主役として一人で強さを発揮する作品では無かった。やはり、前述の二人は凄かった。御大デ・ニーロと演技の幅が広いオーウェンとの絡みでは、デ・ニーロはステイサム演じるダニーの師匠とも言える人物であり彼がしくじった仕事の尻拭いに引退状態だったにも関わらず一肌脱ぐ羽目に。そこで、元SASでもあるスパイクとの対決シーンが用意されているのだが、一方的にダニーが叩きのめす訳には行かなかった。この辺が、ステイサム単独主演作との違いであろう。
デ・ニーロの貫録ぶりは相変わらずなのだが、最近の彼の出演作に共通点は感じられず、声が掛かれば基本的には出演するようなスタンスかな?
ストーリー的にはSAS隊員と元SAS隊員との激突なのだが、背後にはアラブの有力氏族の長老が息子殺しの復讐に雇っていたのだった。だが、この息子殺しの事件についての説明が薄く、何故そうなったのかが良く判らなかったので、ひたすらアクション・シーンを追いかけていた。
結局は、冒頭のシーンにあったように10歳の少年に気を取られている隙に任務に失敗したダニーだったが、今度は完遂させ再び南半球ダウン・アンダーの農場へ戻り恋人と一緒になるのだった。
ハリウッド映画としてでは無くてオーストラリア映画としてこの3人が共演したのは何故だろう?3人共に注目作で主役を張ってきた実績があるだけに、監督としても敬意をどれだけ払うか神経を遣ったのではないか?この3人が闘う相手が元SAS隊員となれば袂を分かった元同僚みたいな感覚だろうが、果たして戦闘中にそういう感情を捨て切れていたのだろうかって勝手に想像してしまった。
3人にそれぞれ見せどころを用意する観点から、ストーリー重視に走ったのだろう。このメンツで今現在一番光る筈のジェイソンが他の2人との共演で主演作の様に一人だけ目立つ訳には行かなかった?のは残念(笑)。でも、最近注目先からご無沙汰気味のクライヴ・オーウェンを観ることが出来たのは収穫でした。
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