新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大から2回目の春です。
仕事がら、私は長年指圧を通して患者さんの身体の変化を見てきました。季節ごとに起こりやすい不調で、その年の傾向が見えてくることがあります。2年前の秋、「蜂窩織炎」(ほうかしきえん)を指圧治療で改善したことがあります。
これは珍しい病気でもあります。患者さんは「尋常な症状ではない!」と思って救急外来で診てもらったそうですが、結果、医師の誤診による処置を受けてしまいました。その患者さんは、医師が蜂窩織炎を知らなかったことに驚いていました。
指圧によって炎症を和らげたこの経験は、私にとっておおきな勉強になりました。指圧の有効性を確認し、確信できたありがたいものでした。この年の秋、このほかにも蜂窩織炎の患者さんに2回も出会いました。
夏は日本でも死人が出るほどの暑さでしたが、秋になった途端に夏の疲れがどっと出たのでしょう。皆さん身体が弱っていたと思われます。結局この秋は、蜂窩織炎が、治療院で計3例も出てしまいました。ほんとうに珍しいことです。
ところで3月6日にブログに書いた、「帯状疱疹」の指圧治療の結果は満足のいくものでした。今回、また帯状疱疹の治療を行うことになりました。この治療も指圧の有効性に自信を持てる結果を生むことができたのです。
冬をジッと過ごした身体の機能が春を待って活発になるせいか、普段通りの生活を送っていても疲れる季節です。帯状疱疹は、神経疲労で起こりやすいと言われてします。
日本中の人が、新型コロナウイルスに日常的にさらされている昨今、それ自体が、いろんな身体の不調を生んでいるのかもしれません。このお彼岸前後に患者さんの中に、ギックリ腰を起こした方が6名も出ました。程度の差はありますが、前代未聞です。体調管理に意識をめぐらせていきたいと思います。