ご報告が遅くなりました。
11月4・5の両日、弘前のKちゃん(小学校3年生)の一家が川越の治療院にやって来ました。治療院での指圧は今回で4回目になります。ふだんは例によって、私が教えたやり方で自宅においてKちゃんの指圧をしています。素人なのに必死で覚え、なんとか二分脊椎症の排便を改善しようと必死なのです。
車の運転はお父さんです。今回も夜通し走って来たそうですが、お父さんの子を思う気持ちにも頭が下がります。凄いなぁ!
前回、お母さんにお話していたことも気になっていましたが、答えは子供達の表情ですぐ分かり、ホッとしました。前回来院の際にネックになっていた問題が、無事解決できたことで、改善に向けて総てが、やっと繋がりました。問題が、ひとつにまとまったことで、Kちゃんの頑固な頭痛が、みごとに治っていました。
子供の能力は、大人には、測り知れないものです。
「頭痛はどう?」
「もう痛くないよ!」
明るい笑顔で、大きな声で返事をしてくれました。彼女の腹部を圧してみて、頭痛に関わるコリが無くなっていたので、これは本物! もう大丈夫。とても嬉しい報告ですが、さらにお母さんの頑固な頭痛も大きく改善されたとのことで、みんなで大喜びをしました。お母さんとの話の中に、スマホを見ていた寡黙なお父さんが突然口を挟んで、「痛がることがすごく少なくなりました」 と話してくれました。きっといつも痛がっていたのを側にいて心配していたのでしょう。よかったです!
お母さんはこちらへ来た時に、それは必死で指圧を覚え、自宅でKちゃんを圧しています。Kちゃんに聞いてみました。
「お母さんは、指圧をどのくらいの間隔でしてくれるの?」
「毎日」
えー、凄い! いくら何でも毎日とは!
「お母さんの指圧は、上手になっている?」
彼女は自信をもって、
「うん!」
とても微笑ましい光景が目の前に見えるようです。
「Kちゃん、指圧してもらうのは、やっぱり頭が好き?」
彼女は頭を圧してもらうのが大好きです。
「うん! あと足のココ」 (下腿の鷲掴みの部分を示す)
Kちゃんとの話の中で、お母さんは、指圧をせがんでいる弟くんも圧しているのが分かりました。Kちゃんの話では、毎日寝る時に指圧をしてもらうのが、日課になっているようですが、弟くんが自分もと順番を待っていて不覚にも寝てしまうそうです。指圧をしてもらえず「残念賞ばかり」だと言っていたので、K ちゃんが好きな《足の鷲掴み》を弟くんにも試してみました。「わぁー! 気持ちいい!」を連発して大喜びしてくれました。
指圧を通して、家族のコミュニケーションは、十分取れているのが実感できました。本当に嬉しい限りです。
今回 施術した感想で、尿意、便意共に確かなものになってきたのが確認できました。子供の身体の機能を使わずサボらせては、成長にマイナスだと思います。地道に全身指圧を施すことで、なんとか自力の成長を手助けしたいと思っています。必ずできると思っています。 “もう暫く頑張ろうネ”、手応えを得たところで、いったんお母さんの手にバトンタッチ。また頑張って欲しいと切に祈りました。
Kちゃんの指圧は来院した4回ともたいへん効果が上がっていて、子供ながらに「自分のこと」 と、自覚しているのを強く感じます。彼女の気持ちを感じるにつけ、いっそう頑張ろうという気持ちになります。
両親はこれまで弟くんには、お姉ちゃん(Kちゃん)が二分脊椎症という病気であることを伝えていなかったようです。弟くんは小学校1年生、話してもまだ理解できないと思っていたのかも分かりません。私は家族には話して、一つの気持ちになって対処することが大事だと考えていますので、その旨をお母さんに話しました。お母さんの話を聞いた弟くんは、「分かった。これからボクがお姉ちゃんを守る」と言ってくれたそうです。その健気さには胸が熱くなってきました。
今回、お母さんはこちらの気温が高いので驚いていました。
「コッチは、暖かいですね! 半袖の人も見ました!」
親子で弘前の冬の模様を話してくれました。本当に日本は長細いんだと実感しながら聞きました。
これから弘前へ帰宅です。お父さんが天気予報を聞いて、「家につく頃は、青森は雪になりそうだ!」と。くれぐれも運転に気をつけて帰って下さい、と祈る気持ちで見送りました。Kちゃんも弟くんも、今度、会う時はきっとまた大きくなっていると楽しみです。
Kちゃんは指圧大好きな女の子です
弟くんは姉ちゃんが気になって仕方ない
お父さんとゲームを楽しむ弟くん
バイバイ、また会う日まで! ちょっぴり寂しくなりました