「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

「やる気満々」が失敗のもと、手痛い私の体験談

2008年12月15日 | 指圧の活動
  12月7日(日)、この日は、鈴木林三先生の教室の忘年会でした。 
  先生の下で、私が基本指圧を学び始めて15年目になります。これまで毎年この忘年会で、「1年を振り返り、翌年の上達を自身に誓う」という、私にとってとくに大事な日なのです。今年は、昨年までとは違ったかなり確かな手応えを掴めたこともあり、忘年会への参加をいつになく楽しみにしていました。  

  その数日前から、私は自分の体調の微妙な変化には気が付いていました。ゲップが多すぎるのが気にはなっていたのですが、この朝からわずかに血液の臭いを感じていました。案じていたとおり、やがてひどい下血(げけつ)になりましたが、取りあえず出勤しました。 
  そのあと、さっそく自分の治療にかかりました。2004年の4月に十二指腸潰瘍で大量吐血をした経験があるので、そのときの鈴木先生の指導を思い出しての自己指圧です。 
  まず、仰臥位で左右の前頸部を指圧、次いで右後頸部1点目のすぐ下に胃・十二指腸の異常時に出る独特の硬さを自己指圧し、仕上げは下腹部をゆっくり丹念に指圧しました。 
  とくに胃(十二指腸)疾患時に顕著に現れる反応として、右後頸部1点目のすぐ下に出る凝りを圧すと、即ミズオチがとても軽く楽になります。何か気分までかなりスッキリしました。この時の自己指圧は、時間にして約12~3分ほどでした。  

  ところが午後になって、身体がだるくてたまらなくなってきました。腕1本を動かすのも、重だるく、辛いのです。手先・足先と顔色が青白くなっているのが、鏡を見なくても感じられ、予定の仕事をこなしたら急ぎ帰宅してとにかく横になりたい、としか考えられなくなりました。 
  声を出すのも億劫ですが、とにかく先生にだけは連絡をしなくては。「身体が辛くて、とても出かけられる状態ではありません。今日は欠席します」。 
  今回の下血(十二指腸潰瘍)の原因は、家族が腰を痛め椎間板ヘルニアで手術が必要かもしれないという事態が起きたため、それを私が指圧で治そうとやる気満々になってしまったことにあります。ヘルニアの治療は今までに何例も経験があります。特に張り切るほどのことではないのですが、通常の仕事をこなしながら時間をやりくりし、しかもできるだけ早く完治させたいと考えてしまいました。
 「今度のお正月はもう何もせず、治療に専念しよう!」 などと宣言したりしてしまいました。繰り返しになりますが、「圧そうと思わない」 のが今の私の課題です。なのに思いっきり圧す気になってしまったのです。
 「やる気満々」、私の場合はこれがいつも裏目に出るのです。今回の潰瘍を作ってしまった原因もこれだ、と思いつきました。今は貧血で体力が落ち、ゆっくりそーっと動いています。おかげで圧そうという気は前面に出ることもなく過ごせているのです。
  ここ何日か、スタッフから、「圧す気になる血液が全部体外に出てしまったんじゃないですか?」 などと冷やかされている状態です。 

  4年前に大量吐血を経験し、その指圧治療法は身をもって体験習得しました。今回はひどい下血です、この指圧治療も実体験で学習しました。どちらの治療もできるようになったのは、辛い中での大きな収穫ではありました。
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