野田市郷土博物館に行くのは2度目である。東武アーバンパークラインの「愛宕駅」で下車する、駅前に「懐石 あた后」という懐石料理店があった,入口に国の登録有形文化財という表示があったが、利用者以外は内部等は見学できない。店舗は、もともと昭和12年に醤油醸造家・茂木房五郎家住宅の主屋・土蔵を利用しています。
駅から10分程度の所に「野田市郷土博物館」があります。
「地図を眺める楽しみ」のテーマに引き付けられたが、全国の鳥瞰図・観光案内図・鉄道等の沿線案内図を見られるのは、なかなか機会がない。これほど多くの展示は、野田市在住の地図コレクター・茂木浩介氏が蒐集してきた観光案内・沿線案内等の展示である。茂木氏は、5万分の1地形図の蒐集から鉄道沿線案内、旅行案内へと幅を広げ、地図を眺めているといろんな発見、好奇心を掻き立てられるのが魅力と述べている。
地図は、絵図・絵地図、精細地図と進化してきた、明治20年代に陸軍参謀本部がドイツの地図作成手法を参考に地図記号等の統一化が図られ現在の国土地理院の地形図となった。
絵地図も独自の進化を遂げて現在に至っている。絵地図に代表される「鳥瞰図」と言えば吉田初三郎氏*1が有名であるが、「大正広重」と言われ芸術性の高い鳥瞰図を残している。国土地理院の精細地図とは異なる、美術館で絵画を鑑賞するようで、まさに博物館のテーマである「地図を眺める楽しみ」そのものである。
*1吉田初三郎氏に関しては、「オンライン講座 ~鳥瞰図絵師・吉田初三郎と八戸~」2021.01.29UP及び鳥瞰図に関しては「鳥瞰図の世界」2014.9.12UPも参考にして頂きたい
博物館の隣にあるのが野田市市民会館である。市民会館というと近代的なイメージであるが、建物が国の登録有形文化財、庭園が千葉県では初の登録記念物に指定されている何とも贅沢な貸出施設である。玄関から入ろうとすると案内の方が、そこに「ハナイカダ」という珍しい花がありますと紹介してくれた。確かに私も初めて観た、名の由来は葉の中央につける花の様子が葉を筏に見立てて、花は船頭が乗っているように見えることによる。別名が多くあり、「イカダソウ」「ヨメノナミダ」などの呼び名があるが、「ヨメノナミダ」が一番合いそうである。
市民会館は、大正13年頃に建てられた、野田の醤油醸造家である茂木佐平治氏の邸宅で、昭和32年に市民会館として開館された。施設は、貸し出しもしており、空いてる部屋は見学もできる。いかに醤油醸造で財をなしたかわかる建物・庭園である、大正時代の照明、電話室等が当時の物が使われている、ガラスは当時の歪みのあるガラスであった。
見学が終わり、案内の方が愛宕駅の近くに「愛宕神社」があるので寄ってみてはとの紹介で帰りがてら立ち寄る。県道3号線と17号線がクロスする角にありました。創建が923年と古く、昔、村ができた頃に大火があったため、火の神である迦具土神を祀ることになったとの事である。隣にある西光院とはかつては神仏習合であった。
梅雨の時期、不快な暑さで多くの施設を見学できない、2ヶ所回るのが限界であった。
【その他のPhoto】
【参考資料】
・ウィキペディア
・野田市郷土博物館
・野田市市民会館
・野田市役所ホームページ
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