年明けに、丸紅ギャラリーの「ボッティチェリ特別展 美しきシモネッタ」の展覧会へ。
竹橋は、ほとんど降りる事のない場所である。商社・丸紅の本社の3階にあり、駅から至近で分かりやすいギャラリーである。丸紅ビル竣工(2021年)の年に「丸紅ギャラリー」が開館した。ボッティチェリの作品が日本に1点のみで、価格が1億5千万とのことで野次馬感覚で鑑賞。
企業のギャラリーで美術展の紹介でもあまり載らないので空いているだろうと思っていたが、入館する方が多かった。これは、朝日新聞に「美しきシモネッタ 語り尽くせぬ物語」・「別の作者説・真贋論争・各国を転々 数奇な運命じっくりと」と言う見出しで掲載されてためだろう。作品が転々したなかにはヒットラーまで出てくる。
ボッティチェリの作品、美しきシモネッタの1点のみであるが、この1点に関わるシモネッタや真贋論争の経過が工夫展示されていて良かった。作品の「美しきシモネッタ」は、15世紀後半と言われているが、「フィレンツ随一の美女」と讃えられるシモネッタの美しさが伝わってきます。
ギャラリーを出て、付近を散策。「丸紅」ビルの横に、一橋徳川家屋敷跡の碑がありました。一橋徳川家は、清水家、田安家と並び徳川御三卿(*1)で皇居(江戸城)に近い場所に位置している。
その先には「一ツ橋」(*2)がある。名の由来は、平川(現・日本橋川)に架かる一ツ橋に由来、また、古くは丸木を一本渡した橋だったためとも言われている。(交差点の表示は一橋河岸となっている)
橋のそばには「一橋門跡」の碑があり、一橋徳川家は、一橋門の内側にあり敷地は広大でこの一角の他に気象庁・大手町合同庁舎付近まであり、御三卿の中でも優遇され最後の将軍である徳川慶喜を輩出している。
*1)徳川将軍の分家・御三卿、御三家は紀伊、水戸、尾張となっている。
*2)現在の橋は、関東大震災の復興橋梁(大正14年に架けられる)の一つで、主桁と橋脚・橋台を剛結構造としたものである。都内のラーメン橋では唯一当時の姿を留めている。ラーメンは『骨組み』を意味するドイツ語のRahmenに由来する。