Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

在宅業務に革命?アルファシステムのテレワーク

2007-04-06 22:09:23 | Technology
 CDのようなリムーバブルメディアから起動するシステムの中で一番メジャーなのはLinuxファミリーであるKNOPPIXでありましょう。復旧用途や持ち運べる自分環境、さらにはLinuxのおためし用として、その名前は知られています。

 CDのような非書き換え型のリムーバブルメディアにOSをいれ、そこから立ち上げることによって得られるメリットとは、元の環境を壊さないこと、手軽であること、そして、システム設定が変わらないこと。変えてしまってもすぐにリセットが出来ることと言い換えても良いかもしれませんが、それらのメリットを生かしてとあるシステムを開発が開発されました。

アルファシステムズ,テレワーク専用のソフトウエアを発売 ITpro

ソフトウエア開発などを手がけるアルファシステムズは4月6日,テレワーク専用のソフトウエア「alpha Teleworker 2007」を4月9日に発売すると発表した。同製品は,外部から社内システムにインターネット経由で接続し,在宅勤務を可能にするCDブート型のシンクライアント・システム。特徴は,導入コストが安いライセンス体系や,セキュリティ機能,IP電話システムへの対応など。

 在宅勤務をするとき、ネックとなるのが社内情報にアクセスできないこと。このシステムならばグループウェアにも社内と変わらずアクセスでき、シンクライアントがどの程度のものなのかは分かりませんが、社内のデスクトップやソフトウェア環境と全く同じように作業できる可能性があります。

 このシステムで面白いのが、IP電話に対応すること。社内でIP電話を使っている場合、システムから社内の内線に直接掛けることも出来ると言うから面白いです。自宅を社の一部所にしてしまう感覚ですね。

 これらの機能により、在宅勤務の敷居をぐっと下げる事が出来るこのシステムは、確かに全く素晴らしいと思います。CDブートなので、クライアントでの設定は毎度リセットされ、二次的な要因でもない限り、システムが壊れると言うことはありません。設定が変わってしまって、突然つながらなくなると言う可能性も、物理的に壊れるので無ければ、クライアント側が原因となるのはずいぶんと少なくなるでしょう。

 しかしながら、これで敷居を下げたからといって、在宅勤務が増えていくかというのは全く持って別問題の話で、それくらいの下げかたではとてもじゃないけど追っつかないというのが現実。
 まずは、紙資料の問題。流石に会社にしかないアナログデータは、出社して取りに行くしかなさそうです。そして、コミュニケーションの問題。電話はつながるだろうし、テレビ電話だって可能でしょう。でも、チームでやる仕事はちょっと難しそう・・・まあ、そんな人は在宅なんて選ばないか。
 それらの問題をクリアしたとして、在宅勤務を妨げる最大の敵は自分自身。今まで会社に行って馬車馬のように働いていた時に比べ、自分で自由に時間が使える在宅勤務。気がゆるむのも無理はありません。事実、在宅になったとたんに作業効率がストンと落ちて、強制的に通常勤務に戻されたと言う人の話も聞きましたが・・・

 それぞれの諸問題をクリアでき、さらに仕事に対するしっかりとした意思と精神力を持った人ならば、このシステムは非常に魅力的でしょう。最後のハードルである、社内システムとの親和性が取れそうならば、総務に対して真剣に導入を働きかけてはいかがでしょうか?


 ちなみに私は、紙資料とコミュニケーションの面から無理。そもそも夏休みの宿題が終わらなかった時点で失格です。私にとって世界で一番信用できない人間は、自分自身ですからね!