Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

CDシングルを抜いたダウンロード販売

2007-04-05 22:49:45 | Thinkings
 ここまで早く世代交代の波が訪れようとは、よもや思いもしませんでした。
 音楽のダウンロード販売が、CDシングルの売り上げを抜いたというのです。

市場逆転で事業変革、CDシングルと音楽配信 Yomiuri Online

 日本レコード協会がまとめた調査によると、国内音楽配信の売上高が2006年にCDシングルの生産額を初めて上回った。音楽ソフト市場全体に占める割合も1割を超え、さらなる成長が見込まれる。

 音楽販売のほとんどが、まだCDアルバムで売り上げている事実があるとはいえ、着実に結果を出しているダウンロード販売。その理由は値段だと言います。
 確かに、シングルCDが一枚約1000円。対して、iTunesStoreでは一曲150円~と比較にもならない金額です。
 音質をそこまで気にせず、パッケージメディアとしてのCDもいらない。入れ物ではなく歌に金を払うというスタンスならば、ダウンロード販売はこの上ないほどの効率的な販売方法だと思います。

 そして、ダウンロード販売の5割が携帯からという事実。

 私は、正直携帯の可能性を嘗めていました。着うたがここまでのびるわけがないと。
 ところが中高生などにとって、携帯は一番身近なデジタルデバイスで、進入されないプライベートな個室で、世界へと広がる扉。何が言いたいかと言いますと、それだけ使い込める楽しいおもちゃだと言うことです。多分、料金も親持ちの子が多いと思いますし、それだけ使い倒すなら、着うたのダウンロードが増えても仕方が無いかなあと思いますけれど。
 私にとっては、PCがはじめだったけれど、今の子は携帯が初めての汎用電子デバイスと言う場合が多そうですからね。

 なんにせよ、これから徐々に、ダウンロード販売の割合が増えていくことでしょう。そのうちシングルが完全に無くなってしまい、売られるのはアルバムのみ、という展開も十分考えられます。・・・というより、かなり現実的な線なのではないでしょうか。ダウンロード販売でおためしして、気に入ったアーティストのアルバムを買う。最終的にはリッピングしてPCで管理という流れで。

 とにかく、最初にあれだけJASRACが渋っていたダウンロード販売も、今となっては音楽業界の牽引役です。パッケージメディアとしてのCDが無くなるのは当分先の話でしょうけれど、今後もダウンロード販売の割合は増え続けるでしょう。
 市場の下地は整いました。後は、今後も魅力的な楽曲が登場し続けてくれると良いのですけれどね。