こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

ChatGPTと親友になることはできない

2023年06月01日 | 電脳化社会
嵐の前の静けさというか、大型の台風2号がいよいよ接近してきているのが嘘のような明るい空。
でも、雲には不思議な形のすじが見えて、これは台風からの風のせいだろう。
今夜から本格的な雨となるみたいだが、本州への上陸はないようで、ちょっとホッとしている。

(北朝鮮のミサイル発射の直前の)NHKのニュース番組の中で、ChatGPTを教育現場で使う試みを紹介していた。
私は時々、どうでもいいことを入れて答えさせていたが、ここしばらく利用していなかった。
昨日、久しぶりに帰りの電車内で時間潰しにと幾つかのことを相談した。
”AIにより病理医の仕事はなくなる?”とか、”マスクとワクチンの意義をテーマにブログを書いて”とか、あとで見直すと自分の頭で考えりゃわかるだろうというようなことばかりで、大した答えは返ってこない。
同時に、こんな馬鹿な質問しかできない自分の限界も思い知らされた。

こんなことをやっているのは、先週の講演を乗り切って頭が疲れているからだと、ちょっと具体的に、
”大きな仕事(講演のこと)を終えて、少し気が抜けてしまっている。再スタートしたいのだが、どうしたらいい?”
と入れた。
すると、
”1.小さな目標を設定する。2.新しいプロジェクトやチャレンジを見つける。3.自己評価を行う。4.休息を取る。5.モチベーションを再確認する。”と、それぞれの理由が述べられている。
そして、
”これらのアプローチを組み合わせて、再スタートへの意欲を高めてみてください。
また、自分にとって有益な方法を見つけるためには試行錯誤も必要です。”
とのこと。
うーん、無難、というかつまらない。
もっと楽な方法がないかを知りたかったのだが魔法のような回答ではない。

考えてみたら、ChatGPTというのは、インターネット上の情報を拾い集め、それをつなぎ合わせて回答を作成するわけで、ならば、なにもChatGPTにやらせなくても、自分でググって探したら同じようなものを作ることはできる。
検索とその結果の繋ぎ合わせの手間が省けるだけというだけで、自分の頭で再構築しないという点で人間を退化させるだけのような気がする。
それに、そんな誰にでもできるようなこと”しか”できないから、無能ではないが有能でもない、そんな平均的な凡庸な人間の返事というものしか生み出されないわけで、質問をした方の能力は引き下げられてしまう。
実生活にそんな人間がいたとしても友達になったとしてもあまり楽しくはない。

鉄腕アトムとドラえもん、どちらも人工知能を持ったロボットだが、どちらも結局のところ人のエゴに付き合わされ、振り回される哀れな存在だ。
カズオ・イシグロのクララとお日さまでも、女の子はやがて離れていってしまった。
ロボットは便利だが、しょせん道具であり、人間はそれを利用するが、最終的に必要な存在にはなり得ない。

人間というのもバカな存在で、生身の人間というのがどれほど危険で、自分と同じように馬鹿なのに、そちらの方に惹かれてしまうというのも不思議なものだ。

そう言えば、昨夜のニュースで、朝の報道の中でのAIの回答が違っていたというような訂正を流していた。
AIが間違ったことなのか人間がわざと間違えたのかまではわからなかったが、件の放送の中で教師が”AIは間違えるので、人間がチェックしなくてはいけません”といっていた。
となると、却って2度手間になるのではないかとも思う。
どう利用していったらいいのかをよくよく考えていかなくてはならないだろう。
万能の利器などない

ブログランキング・にほんブログ村へ

応援よろしく

 PVアクセスランキング にほんブログ村
コメントお願いします!


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
四年前には、冗談も言えるAI (舶匝)
2023-06-01 10:07:23
が登場した。
Project Debater(プロジェクト・ディベーター)。
ただし、
https://wired.jp/2019/03/19/robot-debates-and-cracks-jokes/
雰囲気としては、ピッチングマシンに近い。
ピッチングマシンがノムさんのようなボヤキを履かれれば、困惑してしまいす。

人間がAIに振り回される謂れもないですし。
返信する
Unknown (コロ健)
2023-06-01 21:03:46
舶匝さん、ありがとうございます。
映画「スターウォーズ」に出てくるC3POはコミカルな動きが笑いを誘いますが、、人が中に入って演じているから笑えるのか、それとも人間が作ったセリフだから笑えるのか、ロボットのいうことだから笑えるのか。
いずれにせよ、C3POとは価値観が違いすぎるので親友にはなれそうにありません。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。