午前中、私の専門領域の小さな研究会があって、1題発表。いい年で、発表しているのを揶揄している先生がいたが、そういうことはいうべきでは無い。大きなお世話だ。いつまで経っても一兵卒で、どこが悪い。と思いつつ、午後は病理学会関東支部会で東京根津の日本医科大学へ。
ザ・下町のこの界隈なら美味しい蕎麦が食べられるだろうと、午前中の発表が終わった直後から策を練っていた。会の始まる13時を気にしながら蕎麦屋を探しながら歩いていたら、そこらを歩いている人の半分は外国人観光客なのに気がつきビックリした。もちろん、店の前に捨て置かれた様な自転車について困ったと話している店主と通りがかりのおばさんの会話など、地元の人の息遣いも聞こえてくるのだけど、そんな軒先きを外国人観光客が楽しそうに歩いている。
下町風情の残る文京区とか台東区の辺りは大変な観光スポットなのだと実感した。
そうやって歩いている地に、うまそうな蕎麦屋があったので、入ったら運良く席が空いていて、予定通り、かき揚げせいろを頼んだ。ビールも一本、といきたいところだったのだけど、今日の支部会は私のよく知っている先生が複数話す。そういうわけにはいかない。隣で冷酒をすすっているおじさんが羨ましかったけど蕎麦湯でしめた。
そばを手繰っていうちに、外国人観光客が連れ立って入ってきた。「Oh! English menu!」と喜んで、あれこれ考えて注文していた。
その後からも別のグループが入ってきたけれど、ほぼ満席ということで、お引き取り願っていた。随分繁盛しているものだ。と、お勘定を払って外に出たら、その人たちがなんと並んで待っていた。私が出た後、そのグループも入って行って、隣のおじさんと私が出た後のその店は外国人だけとなったわけだ。
まあ、日本そば、美味しいから無理もない。よく揚げられた天ぷらなんて、フレンチフライから見たら芸術だ。何気無く食べている日常の食べ物のレベル、日本はむちゃくちゃ高い。
その昔、パリのカフェを日本人が占拠していたのって、やっぱりこんな感じだったのだろうか。
鎌倉も同様