こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

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女性への愛の言葉

2018年03月14日 | 愛と女性とジェンダーと

はじめに断っておくが、今日がたまたまホワイトデーという日だったというだけで、これに合わせて今日の記事を書いたわけではない。

おとといの夜中、ふと女性への愛の言葉というのが日本語に少ないと頭に浮かんだ。というのも、手首が痛くても家事を頑張ってくれている妻をねぎらいたくても、なかなかいい言葉が見つからないで困っていた。せめて妻への愛情を伝えようとしても「愛している」以外の言葉が見つからない。「愛している」以外にいい言葉がないのだ。どんな言葉がいいかというと、例えば英語だったら、”My honey!"とか、"My beauty!"とかいう気軽な、それでも気の利いた言い方。相手を呼ぶと同時に気持ちも伝わる呼び方。日本語には残念ながらそういう言葉が無いのだ。妻に向かって「マイハニー」はコロ健的には無い。

私は、妻のことを名前で呼んでいる。30年前に付き合いだした頃にはちゃん付けで呼んでいたこともあるけど、今は昔。それに名前もしくはそれを変形しただけの呼び方なんて能がない。さすがに、名前があるのに「おい」「お前」などという失礼な呼び方はしない。「ねえ」というのも似たようなものだ。何かないだろうかとあれこれ考えているうちに妻も目を覚まし、一体今度は何事かと聞いてきた。それまで考えていたことを(あくまで客観的に)話すと、「そうね」と言った後、「(コロ)健ちゃんは源氏物語を読破したんでしょ?光源氏はなんて言っていた?」と聞かれた(『201511月の読書記録・・・すべては君に会うためだった』)。でも、源氏は女性に対して歌をおくっていたし、匂宮が宮中でどうやってナンパしていたかが詳細に描かれているわけでもなかった。「でも、あれは和歌でしょ?いちいち和歌詠んで呼ぶわけにはいかないよ」と返事をしたら、もうその頃には妻は再び寝入っていて、私もあれこれ考えているうちに寝てしまった。

それでもやっぱり何かいい呼び方、愛情がこもっていて、気持ちが伝わりやすい呼び方がないか、考えてしまう。いつの間にか私が恋愛戦線から離脱してしまっているからそういう言葉が湧いてこないだけなのかもしれないが、それはそれで妻に失礼な話だ。そう考えていたら、日本人男性が女性に対して愛情を表す言葉が見つからなということはすごく深刻な問題なんじゃないだろうか。歴史的に男性ありきできていたことの表れのような気がする。そのせいか、優しくされることに慣れていない女性も多いように思える。もう少し、男女が仲良く暮らせる社会になって欲しいと思うけど、下手にそんなことをしたらセクハラだと誤解されかねない。難しいものだ。

その、愛情を示す呼び方、三日三晩考えたけれど、結局今日まで「愛している」以上の言葉は何も思い浮かばなかった。気持ちは言葉に出さなければ相手に伝わらない。寄り添っていたら、それで十分なんていうのは甘い。気がついたら、どちらかの愛情が消えているなんてことは大いにありうる。でもそれがなければ仕方ない。

今夜の夕食は私が用意しよう。

せめて態度で示そう

 

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