過去と他人は変えられない。そんなこと、よくわかっている。
過去は変えようがない。それがしょぼいものであればあるほど、今更のように変えたくもなるが、そうはいかない。後悔先に立たず。
過ぎ去ったものを忘れようとしても、心の中には記憶が痕跡のように、わずかに残ってしまう。
だから、変えようがないのであるならば、過去を受け入れ、折り合いをつける。自分が変わるしかない。
他人は変えようがない。たとえ、妻子であっても、刎頸の友であっても、自分以外の誰かが都合良く自分のために変わってくれることなどない。
だが、その人が自分に必要な人であったらどうすればいいか。自分が変わって、相手に受け入れてもらうしかない。もちろん、必要ないならば別れてしまえばいい。
もし、何かあって、相手が変わったと感じたら、それは相手が変ったのではなく、変わった自分を相手が受け入れてくれたのだと感謝しなければいけない。相手を変えることができたなどと、傲慢な思いを持ってはならない。
それなのに、世の中はわがままな人ばかり。