ノー天気画家の本音生活 

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水彩画上達のコツ 性格による得意・不得意

2013-08-20 11:50:27 | 犬たち


どんな性格の人が絵が苦手ですか?

私は10年近く絵画教室の講師をしているその経験の中から、絵の苦手の人もその原因を理解し対策を講じていくことにより、誰もが絵を描く醍醐味を味わうことができると確信しています。
とはいえ、なかなか上達への突破口が見つけられなく苦戦している人もたくさんいて、その典型的パターンが2つあり、そのケースをご紹介します。
ひとつは 雑で粗暴な描き方をする人 、そしてもうひとつはその逆に 極端に用心深い描き方をする人 です。

雑で粗暴な描き方をする人

このパターンの人の多くは、著名な熟達者などがサラサラと描く淡彩画のイメージを強く持っており、それこそ水彩画だと思い、そんな絵を描きたいと思っている人です。
しかし実際に描いてみると、サラサラとはいかず、雑で粗暴な絵となってしまうのです。

この原因は、サラサラと描くには長く絵を描き続けた熟達者でようやくできる技で、たとえばなんとか自転車に乗れるようになったのに、一気に一輪車に乗ろうとするようなもので、初心者が取り組むには無謀なのです。

その解決策として、まず通常の水彩画とトレース水彩画とは全く異なるものであることを認識することが大切です。トレース水彩画の最大の特色は写真を直接トレースするわけですから、熟達したプロの画家以上に正確なデッサンが描けることにあり、その絶対的な優位性を生かしてこそステップアップした絵が描けるのです。

具体的にはトレース水彩画では写真の輪郭線を正確でていねいになぞる、それもゆっくり心をこめてなぞる・・・そんな当たり前のことが飛躍的に上達するためのカギを握っているのです。
そして写真通りに描く能力に達っすれば、そこからサラサラと描く絵に挑戦すれば、決して遅くはないのです。 

極端に用心深い描き方をする人

このパターンの人は失敗を極端に怖がり、恐る恐る無難なところから描くため、出来た絵は弱々しくその上バランスを欠いた絵となります。
実はこの描き方は、水彩画の本質に逆行した描き方であることを知り、絵を描くことは勇気が伴うことを知ることが解決への第一歩となります。

水彩画はまず重要な部分から描き始めることで、それにより失敗のないそしてバランスの取れた絵となっていくのです。
なぜなら水彩画の描き方は、後戻りできないからで、それには最も重要なポイントから確定し、裾のを広げていったほうが、ずっと失敗が少なくなり、成功に近づくのです。

たとえば生け花を生けるとき、まず主役となる花を生け、次の花は主役の花とのバランスを考えながらサブの花を生けるように、
絵においても最も重要な主役から描いていき、一通り描き終わったらもう一度全体を見渡し、主役に再度手を入れていく・・・そのようにして完成に近づいていくのです。
ここをクリックしてその実例をご覧ください。

それでは失敗したときはどうすればいいのでしょうか?

失敗した部分を修正しようとすればするほど、より傷を広げてしまう転落の道をたどります。
それよりも人生は多くの失敗の積み重ねても、ちゃんと生きてこられるように、絵の失敗の最良の解決方法は、失敗を無視して描き進めることで、完成してみれば、失敗など絵の魅力のひとつになっているのです。
そのように、水彩画は度胸と潔さが上達への道なのです。


逆に、どんな性格の人が絵が上手になりますか?

何といっても、絵を描くことが好きだということが最大の上達の力となります。
それに加え、描く前に絵の出来上がりをしっかりイメージできることと、それを描き上げるまでの問題点や解決策をあれこれ考えることのできる人です。
つまり手の器用さより、思考する力が上達の最大の武器となります。
・・・それともうひとつ、度胸も必要ですヨ。

 


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