21日の火曜日の晩にトリオ・ミンストレルの演奏を聴いた。いつものことながら音楽に暗い私にはその演奏の良し悪しはわからない。
主な演奏曲目は4曲だが、今年生誕200年を迎えたショパン(Chopin)のトリオ ト短調 作品8とか同じく生誕200年を迎えたシューマンのトリオ第一番 二短調 作品63は30分の長い演奏時間であった。
びっくりして脳が活性化されるのではないかと思ったのはピアソラ(Piazzola)の「アディオス ノニーノ」でこの演奏にはびっくりした。こういう音楽がタンゴのなかにはあるのだということをはじめて知った。
これはピアノ(piano)の北住淳の演奏でピアノ(piano)の下側をバンと叩いたりというのが脳を活性化するようなと感じたものである。
音楽に暗いにもかかわらず、このごろいろいろな音楽を聴く機会が若いときに比べて増えて来ている。若いときには音楽には失礼ながら眠たくて、退屈なだけで鑑賞するという気などはまったく起こらなかった。それくらい音楽には縁がなかったということである。
アインシュタインは「死ぬとはモーツアルトが聴けなくなることだ」と言ったというが、その言にしてもいまなら少し実感をもって感じられるが、若いときにはまったく何の感興も引き起こさなかったであろう。
トリオ・ミンストレルに帰るとアンコールが5曲もあって最後には八木節を編曲した曲が演奏された。その強烈な印象のためか演奏を終わった後で、CDを買い求める人でロビーが込み合っていた。
ミンストレルというグループの名はどうも造語のようで、フランス語の吟遊詩人を意味するmenstrelとプロバンス地方に冬に地中海を通ってきて吹く季節風のmistralとをイメージしたものらしい。私自身もミンストレルと聞いてすぐに連想したのはこのミストラルの方だった。
(注意) I さんのご指摘ではじめて気がついたのだが、piとローマ字入力してもぴ(bi)としか表示されない。私自身が間違ってビアノと入力をしているわけではない(すなわちpianoと入力しているのだが)。読者の方が変換して読んで下さることをお願いしたい。正しい入力方法を知っている方は教えてください。
そういえば、亡くなった河辺六男さんのつくった湯川秀樹著作目録(素粒子論研究)ではpaのひらがなとカタカナが「ば」とか「バ」になっていたので、それはミスプリントだと思っていたが、どうもシステマティクに正しく変換されていなかったのだろうとようやく気がついた。