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「女子と鉄道」 酒井順子

2013-08-22 | 読書

http://photo.yu-travel.net/ フリー素材写真集、旅Photo/鉄道よりお借りしました。


「負け犬の遠吠え」の酒井順子さんは鉄道に乗るのが好きだそうで、日本各地のJR、私鉄から砂防工事用のトロッコ列車にまで乗った体験記。一人の時もあるけれど、編集者とか知り合いの人と乗ることもある。

長らく男が占有していた鉄道趣味の世界に、最近は女子も参入しているらしい。しかし、この本を読んだ私の想像だけど、女はオシャレやグルメ、友達との付き合いと他にお金を使うことが多いので、男の鉄道趣味と違って求道的ストイックさはないのではないか。

男の場合、日本全国の駅名を憶えたり、時刻表をコレクションしたり、部屋いっぱいに模型電車を走らせるなど、並外れたマニアが多いらしいが、この本では「私も鉄道たしなみます」という程度。電車乗ったらよく寝るそうで、それって本当にマニアなんかなと、思ってしまった。逆に言うと、女はそこまでのめり込まないバランス感覚を持っている。女の方が賢いのかもしれない。

男の世界に女が足を踏み入れると、初めはお客様としてチヤホヤしてくれる。それは心地よいことだろうけど、そこに留まっていては本当の楽しさが得られないというのは何の趣味においてもそうではないかな。

もう少し踏み込んだ見聞、踏み込んだ感想を期待したけど、ちょっと期待はずれかな。


とは言え、この本で教えられたこともあった。男の子は鉄道派と自動車派に初めから別れているそうで。わが息子を見ても確かにそう。自動車好きが高じて、とうとう自動車会社で働いている。鉄道好きは鉄道会社では働いていませんが、鉄道の話をするときは幼稚園児と同じ嬉しそうな顔。

真ん中は戦隊もの、恐竜など強くて勇ましいものが大好き。とっいって戦隊にも恐竜にもなってませんが。

すみません、自分の話ばかりで。


私ならどう書くかな。女と鉄道の歴史とか。

祖母の話、横須賀や佐世保の海軍に面会に行ったことがある。遠かった。田舎の女がとても遠いところへ行くことになったのも、戦争があったから。当時はものすごい人の移動があったはず。楽しい旅行だけではなく、やむにやまれぬ移動の方が多かったのでは。

姑の話、鹿児島から東京まで二週間くらいの鉄道を利用しての修学旅行。当時は女学校へ行くのは少数派、卒業して家庭の入る前の一世一代の大旅行だった人もいたことだろう。

いやいや、こんな古臭い話、今の人に受けるとも思えない。若い女の子がローカル線に乗って旅行することがあるのだろうか。それよりは海外が楽しそう。ローカル線に乗って降り立った駅前には何もなくて、という世界。

その中で女として鉄道を究めるってどうしたらいいんだろう。謎。

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