観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

明日より秋の写真展を開催します。

2017-08-25 23:38:25 | 夏の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間 7時53分 潮位247cm
今日の干潮時間14時03分 潮位 62cm

 

今日は昨日ほどではなかったように思いますが、かなり暑い日になりました。

屋外の堤防の上で連日、長い間バードウォッチングするのは、正直堪えます。

が、今日はサルハマシギとメダイチドリが護岸近くの干潟に飛来していると、来館者の方に教えていただいたので今日も干潟へ出かけました。

サルハマシギ(左)とメダイチドリ(右)が比較的近くで観察できました↓。両方ともまだ夏羽が残っていますが、サルハマシギの方は換羽がかなり進みつつあるようで、お腹の赤色がまだらですし、背中の羽が立っています。(下の写真は地元のHさんから提供いただきました。)

メダイチドリの群れ↓。今日はメダイチドリを16羽、確認できました。

メダイチドリの群れの中にはオオメダイチドリの幼鳥(一番右)と思われる個体も1羽みつけました↓。メダイチドリよりくちばしと肢が少し長いです。藤前干潟に訪れるオオメダイチドリはほとんどが幼鳥です。(↓の写真は地元のHさんから提供いただきました。)

この他、トウネンの群れも観察できました↓。トウネンは今までより数を増やして、22羽を数えることができました。

一番多く観察できたのはダイゼン↓。今日は86羽をカウントできました。

しかし、ハヤブサが現れて、何度か飛び回っていました。

同じく飛び回るソリハシシギの群れ↓。

ソリハシシギの中には肢に青色と白色のフラッグをつけている個体をみつけました(左から2番目)↓。宮城県で放鳥された個体ではないかと思われます。

 

今日、庄内川河口の護岸近くの干潟で観察できたシギ・チドリは、メダイチドリ、オオメダイチドリ、ダイゼン、トウネン、サルハマシギ、オバシギ、アオアシシギ、キアシシギ、イソシギ、ソリハシシギ、オオソリハシシギ、チュウシャクシギ でした。

シギ・チドリの種類と数が多くなってきたので、ついつい暑さも忘れて熱中して観察してしまいがちなのですが、熱中症には気をつけたいと思っています。

みなさんも屋外ではの野鳥観察の際はくれぐれもお気を付けください。

 

さて、8月20日まで募集していた写真作品の展示を明日より行います。

今回は、ありがたいことに予想以上の数の作品を応募いただきました。応募いただいたみなさん、ありがとうございました。

多種多様なシギ・チドリや、藤前干潟のいろいろな風景・生き物の作品が集まり、見ごたえのある写真展になっていると思います。

秋のシギ・チドリの渡りもピークを迎えつつあります。シギ・チドリの観察にあわせて、写真展にも足をぜひ運んでみてください。

※展示スペースを例年より広げたのですが、全ての作品を展示することができませんでした。ご了承いただきますようお願いいたします。

 

【野鳥観察館の秋の写真展】
「秋の野鳥写真展 湿地に生きる鳥~シギ・チドリ~」
「藤前干潟写真展 藤前干潟の魅力~風景・生き物~」
  展示期間:2017年8月26日(土)~9月24日(日)9:00~16:30(※最終日は15時まで)
  休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)・第3水曜日
  場所:名古屋市野鳥観察館2階(名古屋市港区野跡4-11-2 稲永公園内)

 

 

明日の満潮時間 8時30分 潮位234cm
明日の干潮時間14時32分 潮位 81cm

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秋の渡りは1回目のピークを迎えつつあります。

2017-08-24 20:25:52 | 夏の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間 7時15分 潮位256cm
今日の干潮時間13時33分 潮位 44cm

 

今日は天気が良く、とても暑い日でしたが、多くのバードウォッチャーやカメラマンが稲永公園に訪れ、汗を流しながら干潟のシギ・チドリの観察をしていました。

 

熱中症対策として水筒を持って、引き潮の時間帯に干潟を見に行ったところ、いろいろな種類のシギ・チドリなどを見ることができました。

干潟についてまずみつけたのはオバシギ。写真の右の個体は足に黒色と黄色のフラッグをつけていました。ロシアのカムチャッカで放鳥された個体と思われます。オバシギは、今日は6羽をカウントできました。

ヨシ原の近くでは約20羽のアオアシシギが餌を探していました。

ダイゼンとソリハシシギの群れも観察できました。後方には、シギたちのいる干潟に向かって追い込み漁をしていたのカワウの群れ。 

カワウはそのまま干潟に上がってきて、大きく翼を広げ、羽を乾かしていました。

チュウシャクシギは、ヤマトオサガニを捕まえるのに走り回っていました。

一番近くで観察できたのはキアシシギ(左)とアオアシシギ(右)でした。

さらに、今日はオグロシギ2羽も久しぶり(7月半ば以来)に確認できました(左端と右端がオグロシギ、その他はトウネンとオバシギ)。

上の写真は雲が通過していくところだったので色のない写真になりましたが、オグロシギはまだお腹に黒い縞がありました。

昨日のホウロクシギ、ハマシギの飛来に続いて、オグロシギ、コアオアシシギも飛来し、シギ・チドリの種類が増えてきて、干潟の野鳥観察がより一層楽しくなってきました。

秋のシギ・チドリの渡りは1回目のピークを迎えつつあります。

まだまだ暑いですので熱中症対策をして(堤防の上は照り返しもあってとても暑いです)、双眼鏡、できれば望遠鏡を持って(シギ・チドリの識別がしやすくなり、観察がより楽しくなるはずです)、ぜひ、秋の渡りを見にお越しください。

 

今日の最後は野鳥観察館前の水たまりにやってきたシジュウカラの幼鳥。親と一緒に4~5羽の群れでやってきました。

 

今日観察できた主な野鳥 カワウ333、ダイサギ35、コサギ12、アオサギ30、マガモ104、カルガモ131、スズガモ1、ミサゴ12、トビ1、コチドリ2、メダイチドリ14、ダイゼン73、ケリ1、トウネン10、サルハマシギ1、オバシギ6(内、フラッグ付1)、コアオアシシギ1、アオアシシギ26、キアシシギ4、ソリハシシギ65、オグロシギ2、オオソリハシシギ1(♂)、ホウロクシギ1、チュウシャクシギ9、ウミネコ128

 

明日の満潮時間 7時53分 潮位247cm
明日の干潮時間14時03分 潮位 62cm

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ホウロクシギ飛来

2017-08-23 19:41:50 | 夏の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間 6時36分 潮位261cm、19時17分 潮位266cm
今日の干潮時間13時00分 潮位 31cm

 

今日は風が強く吹いたかと思ったら、黒い雲が近づいてきて雨が降ったり、その後は青空が広がったり、かなり不安定なお天気でした。

そんなお天気でしたが、干潟には今季初、ホウロクシギとハマシギを確認できました。

ホウロクシギの飛来は今年は少し遅かったように思います。

 

そして、先週土曜日(19日)に引き続き、今日も夏羽の赤いサルハマシギ1羽を観察できました。

導流堤脇の干潟にいたサルハマシギを撮影したので、遠いのと、陽炎で、よく分からないと思いますが、左から2番目がサルハマシギです(その他はメダイチドリ)↓。

 

ホウロクシギとハマシギが加わって、藤前干潟に飛来するシギ・チドリの種数がだいぶ増え、にぎやかになってきました。

今日観察できたシギ・チドリは、シロチドリ2、メダイチドリ16、ダイゼン59、ケリ6、トウネン2、ハマシギ1、サルハマシギ1、アオアシシギ15、キアシシギ1、イソシギ3、ソリハシシギ58、オオソリハシシギ2、ホウロクシギ1、チュウシャクシギ5 の14種、172羽でした。

 

野鳥観察館前の護岸では、餌を探すイソシギとキアシシギを観察できました。

 

【藤前干潟のイベント等のお知らせ】

☆8月26日(土)~9月24日(日) 秋の野鳥写真展~シギ・チドリ~&藤前干潟写真展詳細はこちら(PDF)  

☆9月2日(土) ふれあいトーク「受け継がれた地域の技と知恵~湿地と人の暮らし~」
 
日時:9月2日(土)14:00~15:30
 場所:稲永ビジターセンター
 講師:日本国際湿地保全連合事務局長 佐々木美貴さん
 内容:国内各地の湿地文化(スポーツ・グルメ・動植物の保全活動など)をご紹介します。
 主催:藤前干潟ふれあい事業実行委員会
 →詳細はこちら(名古屋市HP)

☆9月9日(土) 藤前干潟の渡り鳥調査隊~9月~
 渡り鳥調査隊は、野鳥観察と鳥類調査を行う野鳥観察館のイベントです。→詳細はこちら(PDF)

☆9月10日(日) 生物多様性講演会「ペンギンから見た地球温暖化」
 
日時:9月10日(日)13:30~15:30
 場所:稲永ビジターセンター
 講師:国立極地研究所准教授 高橋 晃周(たかはし あきのり)さん
 定員:50 名(応募者多数の場合抽選)
 申込み:8月31日まで
 参加費:無料
 主催:名古屋市港保健所南西部公害対策担当/NPO法人藤前干潟を守る会
 ※申込み先等はこちらをご覧ください。→藤前干潟を守る会HP 

☆9月17日(日)・18日(月・祝) 秋の野鳥イベント2017~藤前干潟でシギ・チドリを見よう!~
 探鳥会や野鳥のおはなしなどのイベントを野鳥観察館で行います。→詳細はこちら(PDF)  

 

明日の満潮時間 7時15分 潮位256cm
明日の干潮時間13時33分 潮位 44cm

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「干潟を音であそぼ」を実施しました♫

2017-08-22 21:06:37 | 夏の藤前干潟

藤前干潟
今日の干潮時間12時23分 潮位 25cm
今日の満潮時間18時46分 潮位268cm

 

今日は朝から曇りのお天気でした。

開館直後に野鳥観察館前でみつけたのは、イソヒヨドリ2羽。

写真↓の個体はメスのようですが、もう1羽は若い個体のようでした。 

 

さらに来館者の方から日曜日(20日)に藤前干潟周辺でメリケンキアシシギと思われる鳥をみつけたと教えてもらいました(写真はFさんからの提供いただきました)。体全体が黒っぽい左の個体(もしかしたら右の個体も)がメリケンキアシシギと思われます(中央はソリハシシギ)。メリケンキアシシギは藤前干潟のような泥や砂の干潟よりも石の多い外海の海岸で見られることの方が多いようです。 

 

 そして、今日は藤前干潟ふれあい事業主催の「干潟で音をあそぼ」がお隣の稲永ビジターセンターで開催されたので、お手伝いに行ってきました。

講師としてお呼びしたパーカッショニスト(打楽器奏者)の本多tacobowさんに様々な楽器の演奏を聞かせてもらった後・・・、

みんなで稲永ビジターセンターの外に出て、干潟が出始めた風景を見ながら、耳をすまして、干潟の音を探しました。鳥の鳴き声、風の音などに気づくことができました。

その後、カキ殻とヨシを使って「ウィンドウチャイム」を、貝殻とペットボトルを使って「マラカス(シェーカー)」を作りました。 

休憩を挟んでその後、子どもたちにヤマトオサガニとトビハゼ、チュウシャクシギに扮してもらい、干潟のミニ演劇を行うと同時に、これらの生きものの動きに合わせて作った打楽器の演奏を行いました。

みんな一生懸命に生きものを演じてくれたり、演奏をしてくれましたし、tacobowさんの演奏も、楽器作りも、ミニ演劇も楽しんでくれたようで、嬉しく思いました。

参加してくれたみなさん、講師のtacobowさん、ありがとうございました。

 

 

そしてこの「干潟を音をあそぼ」が開催されている間に、野鳥観察館には、作製を依頼していた新しい剥製が届いていました。

今回届いたのは、幼鳥のオオタカの剥製です。名古屋市内の施設で事故で死亡したものを剥製にしてもらいました。

以前から展示していた成鳥のオオタカ(写真右側)と比べられるよう、2体を並べて展示しています。ぜひ、来館された際はじっくり見てみてください。

 

最後は野鳥観察館前からの今日の夕焼け。雷雨が通り過ぎた後に広がった光景です。 

 

明日の満潮時間 6時36分 潮位261cm、19時17分 潮位266cm
明日の干潮時間13時00分 潮位 31cm

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ツルシギ飛来

2017-08-20 17:49:30 | 夏の藤前干潟

藤前干潟
今日の干潮時間10時56分 潮位 33cm
今日の満潮時間17時33分 潮位257cm

 

今日は久しぶりに早朝の干潟をのぞいてきました。

ヨシ原では今年生まれと思われるオオヨシキリがぎこちない声で鳴いていました。

干潟に最初に飛来したのはアオアシシギの群れ。(後方のアオアシシギから出ている白い細い糸のようなものは、飛びながらした糞です。) 

干潟に降り立った後、餌を探していました。

こちらのアオアシシギはヤマトオサガニを捕えていました。 

 

導流堤の脇の干潟を見てみると、ダイゼンの群れの中に全身が黒っぽく、肢の赤いシギが1羽(右から3番目)。 

このシギはしばらくすると、目の前の干潟に飛来しました。夏羽から冬羽に換羽途中のツルシギでした。全身の羽色がモザイク模様に見えて、一瞬何の鳥だかわからないくらいでした。 

オオソリハシシギ1羽も飛来しました。

その後、ダイゼンとソリハシシギの群れもこちらの干潟に飛んできました。

さらに、昨日もいたオバシギ1羽(オバシギの写真は地元のHさんから提供いただきました)。 

全く夏羽の部分がないので、若い個体のようです。 

今日観察できたシギ・チドリは、シロチドリ2、メダイチドリ2、ダイゼン60、オバシギ1、ツルシギ1、アオアシシギ17、キアシシギ4、ソリハシシギ73、オオソリハシシギ1、チュウシャクシギ10 でした。

潮が満ちてきて干潟がなくなった夕方頃には、ダイサギなどのサギの仲間が1か所に集まっていました。今年生まれの個体も含まれているはずです。

 

そして、今日も野鳥観察館前の水たまりにはキビタキ(幼鳥)が姿を見せました。 辺りを気にしながら控え目な水浴びをしていきました。

 

※明日(21日(月))は休館日です。
明日の干潮時間11時42分 潮位 25cm
明日の満潮時間18時11分 潮位265cm

明後日の干潮時間12時23分 潮位 25cm
明後日の満潮時間18時46分 潮位268cm

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